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【注目トピックス 経済総合】トランプ氏の「iPhone」米国生産要請、富士康は態度軟化も

2016年11月29日 13:46

次期米大統領のドナルド・トランプ氏が米アップル(AAPL/NASDAQ)のティム・クック最高経営責任者(CEO)と電話会談し、中国をはじめとする海外委託生産をやめて米国内に「iPhone」工場を建設するよう要請したと伝えられた。その見返りとして、「大規模な減税」を行う方針を強調したとされる。しかしある調査会社の試算によれば、これが実現した場合、「iPhone」の小売価格は大幅に上昇する。昨年9月に発売した新型モデル「iPhone7 Plus」では、米国販売価格が現在の969米ドルから2000米ドルに倍増するという。北京青年報が29日付で伝えた。
トランプ氏が掲げた選挙公約の一つは、製造業の雇用を米国に呼び戻すこと。すでにアップルは今年6月時点で、台湾の富士康科技集団(フォックスコン)や和碩聯合科技(ペガトロン:4938/TW)など「iPhone」生産委託企業に対し、アジアの全生産ラインを撤退させ、米国に移すよう依頼する可能性を提起した。しかし、これは委託企業の猛反発を受けたという。
ただ、トランプ氏が選挙戦に勝利したことで、風向きは変わった。フォックスコン親会社の(鴻海精密工業2317/TW)は、「iPhone」を米国で生産する可能性について検討を始めたとされる。この変化は、アップルが「iPhone」生産拠点を米国に移す可能性を一段と高めたといえそうだ。
しかしながら業界関係者の間では、トランプ氏が目指す「『iPhone』米国生産計画」は実現不可能と見る向きが多い。最大のボトルネックは、米国の製造人材不足と部品サプライチェーンの不備にある。人材面でみれば、米国は長らく労集約型産業から知識集約型産業への移行政策を採ってきた。このため米国の多くの大学は、製造技術や製造科学の専門課程を閉鎖。製造人材を育成するための土壌が整っていない。さらにエレクトロニクス製造から長らく遠ざかったことで、部品や原材料などの国内サプライチェーンが途切れた状態にあるという。

【亜州IR】

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