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【注目トピックス 日本株】藤商事 Research Memo(2):キャラクター版権を利用した機種開発にも積極的に取り組む

2016年12月2日 16:02

■会社概要

(1)会社沿革

藤商事<6257>は1958年に、じゃん球遊技機※の製造及びリース販売を目的に創業、業務発展に伴い1966年に株式会社化された。1973年にアレンジボール遊技機市場に参入したのに続き、1989年にパチンコ遊技機、2003年にはパチスロ遊技機市場に参入するなど、事業領域を拡大してきた。1992年に開発したアレンジボール「アレジン」が大ヒットしたことで、ブランド力も一気に高まった。

※麻雀牌に見立てた入賞口に球を入れることで当たり役を作り、得点に応じてメダルが払い戻される遊技機。

2007年にJASDAQ市場に株式を上場。2013年に従来から取引関係のあったサン電子<6736>と資本業務提携契約を締結、94万株の株式を保有(出資比率4.2%)している。サン電子からは制御基板等の部材を調達し、原材料費に占める比率は2割程度の水準で推移しており、同社の主要調達先の1社となっている。

(2)事業の特徴

同社の特徴は、比較的新しい遊技の仕組みを発案して新機種を開発し販売していること、及び漫画等のキャラクター版権を利用した機種の開発に積極的に取り組んでいることなどが挙げられる。新しい仕組みでは、今では一般的となったパチンコ機のチャンスボタンによる演出方法を同社が業界で初めて導入している。また、キャラクター版権を利用した遊技機の開発では、2000年に発売した「CRサンダーバード」、2007年に発売した「CR宇宙戦艦ヤマト」などが大ヒットした。

ここ数年では「ホラー」系の機種で一定のブランド力を獲得している。2007年に開発した「CRリング」は、発売当初「ホラー」で集客できるかどうか不確かだったこともあり、販売台数が1.5万台にとどまり、ヒットしたとは言えない水準であったが、導入したホールでは女性の固定客ファンが徐々に増加するなど稼働率も高く、徐々に評価を獲得していった。2011年に発売した後継機種「CRリング 呪いの7日間」では増産注文も相次ぎ、シリーズ累計7.0万台を販売する大ヒット機種となっている。現在は「ホラー」系の機種をシリーズ化し、毎年発売するまでになっている。ここ数年のホール側の新機種の導入傾向として、販売実績のあるシリーズ機種の後継機を優先的に導入する傾向が強くなっていることが背景にある。このため、初代機に関しては販売が伸びにくいが、稼働が高ければ、後継機種以降の販売が確実に見込めることになる。

一方、パチスロ機については2003年に市場に参入して以降、苦戦が続いていたが、2014年に発売した「パチスロ リング 呪いの7日間」が2.1万台を販売するヒット商品となり、パチスロ市場においても一定のシェアを獲得できるまでになってきている。

(3)業界動向と市場シェア

パチンコ・パチスロ遊技機市場は、ここ数年、客数の減少を背景とした経営環境の厳しさが続くなかでホール数の減少傾向が続いており、2015年末は11,310店舗と5年前から約9%減少している。経営力のある大手チェーンが店舗数を伸ばす一方で、中小規模のホールの淘汰が進む構造となっている。こうしたなかで、2015年末のパチンコ機の設置台数は291万台と5年前から約8%減少、一方、パチスロ機は166万台と約19%の増加となっている。

業界のトレンドとしては、パチンコ・パチスロ機ともにのめり込み防止のため射幸性を抑えた新基準が設定され、2015年秋以降は旧基準機種の販売ができなくなっている。その影響もあって2016年3月期の業界全体の出荷台数はパチンコ機が前期比約7%減の188万台、パチスロ機が同約21%減の96万台に落ち込んだ。このため、メーカー側ではホールでの稼働率の高い機種の開発が今まで以上に求められるようになってきている。

同社の業界シェアを見ると、機種の販売動向によって変動はあるものの、パチンコ機はおおむね5%前後で安定して推移しており、パチスロ機に関しては2016年3月期で約2%の水準となっている。このため、業界全体の動向にはあまり左右されず、今後もシェア拡大による成長余地があると言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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