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【注目トピックス 日本株】キトー Research Memo(5):既存業務の進捗は堅調に推移、M&A関係費を一時費用として計上

2017年1月5日 15:09

■業績動向

(2) 2017年3月期通期予想

キトー<6409>は2017年3月期通期の業績を、売上高で53,000百万円(前期比5.1%減)と予想している。数量ベースでは横ばいから微増としているが為替を円高と予想していることから減収を見込んでいる。

同社は今回、入札によるM&A案件に参加し、その結果、買収には至らなかったものの、その費用として600百万円を一時費用として追加計上し、期初の営業利益予想4,300百万円から3,700百万円に変更している。

各地域別の市場環境の前提及び主な施策は以下のようになっている。また為替レートの前提は、USドル110.0円(前期120.1円)、カナダドル75.0円(同91.8円)、ユーロ120.0円(同132.6円)、人民元16.5円(同19.2円)となっている。

a)日本
日本国内の売上高は12,700百万円(前期比0.0%増)と前期並みを予想しているが、民間設備投資に加えてインフラ整備や土木関連の需要も動きが出始めていることから上振れする可能性もありそうだ。国内で販売される製品は比較的利益率が高いことから、国内売上高が上振れすると利益へのプラスの影響も大きい。

施策としては、新開発のワイヤロープホイスト(2016年3月に上市)ほか新製品を導入し、品ぞろえを拡大する。このワイヤロープホイストは世界市場での拡販を狙っている。また営業面ではクレーンビルダーとの連携を強化する。

b)米州
米州では売上高は25,000百万円(前期比10.4%減)を見込んでいる。需要は幅広い産業で底堅く推移すると見ているが、エネルギー関連産業は需要低迷を予想している。その結果、数量ベースでは横ばい予想だが、為替を円高に見ていることからセグメントでは減収を予想している。重点施策としては、製品の品ぞろえを拡大し市場での競争力を強化する。また現地生産の拡大によりサプライチェーンの最適化を図る。

c)中国
引き続き景気の減速傾向が続くと見ており、景気回復には不透明感が残る。インフラへの投資は続いているが、外資系企業の設備投資意欲は弱く、全体的に需要は底ばいを予想。為替も円高予想であり、円ベースでの売上高は6,100百万円(前期比17.8%減)を予想している。重点施策としてはグローバル製品の現地生産をさらに拡大し、製品強化による市場シェア拡大を目指す。またコスト削減をさらに進め、利益確保の施策を継続する。

d)アジア
中国経済の減速がアジア経済に影響し、設備投資の成長が鈍化する公算が強く、引き続き現地のマクロ経済の動向を注視していく。売上高よりも利益を優先する方針であり、このような状況から売上高は5,000百万円(同6.0%減)を予想している。重点施策としては、クレーンのメンテナンスなどサービス事業やホイスト販売を強化する。またタイでの生産拠点集約化が完了したことから、更なる収益性の改善を目指す。

e)新規子会社
2016年2月1日付でイタリアのバイセンフェルスを100%子会社化した。バイセンフェルスの主要事業はチェーン及びチェーン関連製品の製造販売で、売上規模は約1,100百万円と推定されているが、実際はもっと低いようだ。バイセンフェルスは破産により裁判所の管理下となり、破産管財人から約845百万円で事業譲受した。今期後半から「欧州地域」に連結されるが、既述の予想には含まれている。

もう1つの買収は2016年4月29日付で豪州のScaw Metals Pty Ltd.及びその子会社PWB Anchor Ltd(以下、PWBA)の全株式を取得した。PWBAは元々同社の豪州での総販売代理店であり、事業内容は同社のホイスト製品の販売、チェーン製品の製造販売を行っており、前者が事業の約40%、後者が60%となっている。前期実績の売上高は約1,800百万円、取得価額は約500百万円。2017年3月期前半から「その他地域」へ連結されており、予想には含まれている。

f)設備投資と減価償却
2017年3月期の設備投資額は3,000百万円(前期2,013百万円)、減価償却費2,350百万円(同1,814百万円)の予定。投資額の増額分(約1,000百万円)の大部分は社内ERPシステムの更新(まず日本と米国)に使う計画だ。後述するように同社は新しい中期経営計画の中で「“One KITO”の実現」を掲げており、その施策としてグループERPの統合を進めるが、今期のこの投資(増額分)はその一環である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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