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【注目トピックス 日本株】三井化学 Research Memo(1):中長期的成長に向け、4つの事業セグメントで着実な新製品開発・新事業展開が進む

2017年1月6日 7:33

三井化学<4183>はエチレンプラントを擁する総合化学メーカー。1997年に三井東圧化学(株)と三井石油化学工業(株)が対等合併し、現在の三井化学(株)となった。石油化学や基礎化学品の分野で培った高い技術力をベースに様々なファインケミカル製品を開発し、モビリティ、ヘルスケア、フード&パッケージング及び基盤素材の4セグメントで事業を展開している。

自動車関連市場を対象とするモビリティ事業では、バンパー用のポリプロピレン(PP)コンパウンドやドアシール用エラストマーなどで世界的存在感を持つが、それ以外にも注目すべき製品が出てきている。光学樹脂で車載カメラのレンズ市場でガラス代替を狙うほか、金属樹脂一体成型技術で軽量化とコストダウンを両立し、新需要分野を開拓することを狙っている。

ヘルスケア事業ではメガネレンズ用材料で世界シェア45%と圧倒的な存在だ。幅広いラインアップでほぼ全世界で市場を押さえている。プレミアム紙おむつ用の基材となる不織布でも60%~70%のシェアを有して存在感を発揮している。3本目の柱と期待される歯科材料は、2013年に買収したHeraeus Kulzerの業績回復への道筋がつき、収益貢献が期待できるステージに入ってきた。

フード&パッケージング事業では、包装用フィルムやコーティング・機能材、産業用のフィルム・シートなどで安定した強みを誇っている。加えて今後の展開が注目されるのが農薬事業だ。パイプラインに5つの新規原体を抱え、そのうちトップバッターの殺菌剤トルプロカルブが2016年3月に3つの製剤として上市された。今後は、残る4原体の上市によって、農薬事業の売上高の倍増を目指している。

基盤素材事業は上記の3事業の各種化学品を支えるベースを形作る事業だ。収益変動性の高さや国際競争力向上が課題とされてきたが、同社はエチレンセンターのフル稼働体制の確保やエチレンの国内消費率90%以上の実現(“地産地消”化推進)、高付加価値化学品へのシフトなどの施策を行い、収益安定性の向上を着実に進めている。

足元の業績は順調だ。同社は好調な2017年3月期第2四半期決算を受けて2017年3月期通期見通しを上方修正した。修正予想における下期の為替レートの前提は100円/ドルとなっているが、実際には11月から急速かつ大幅な円安ドル高となっている。今後も現在の為替レートの水準が続けば、今下期においても業績の上方修正が期待される。

■Check Point
・17/3期2Qは、利益面で上方修正予想に対し上振れて着地
・17/3期業績予想を引き上げ、大幅増益を見込む
・株主還元を経営上の重要課題として位置づけ、連結配当性向25%が目安

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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