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【注目トピックス 日本株】萩原電気 Research Memo(4):主要得意先の自動車関連企業の生産増が過去最高業績に寄与

2017年1月10日 15:52

■2017年3月期第2四半期の連結業績動向

(1)損益状況

萩原電気<7467>の2017年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が48,046百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益が1,283百万円(同9.1%減)、経常利益が1,216百万円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が874百万円(同0.2%減)となった。主要得意先である自動車関連企業の生産増により、売上高は過去最高となったが、営業利益は先行投資負担や前年同期の特需が消失したことなどから、前年同期比では減益となった。ただしこれらは想定の範囲内であり、期初予想比では増益であった。概ね好調な決算だったと言える。

売上高は前年同期比3,772百万円(8.5%)増となったが、内訳としてはデバイスビジネスユニット事業の国内が3,230百万円増、同海外が750百万円増、ソリューションビジネスユニット事業のITが160百万円減、同組込・計測が50百万円減であった。デバイスビジネスユニット事業の国内では主要顧客であるトヨタのプリウスでモデルチェンジがあったことや自動運転(ADAS)の開発増などから需要が増加した。また海外では、米国での販売が好調であったことに加え、電子部品の搭載比率が上昇していることも売上を押し上げた。ソリューションビジネスユニット事業では、計測関連は比較的堅調に推移、約160百万円ほどの増収となったが、組込み関連の特需(前年同期)が消失したことからセグメントとしては減収となった。

売上総利益率は9.2%(前年同期10.1%)へ低下したが、比較的利益率の高いソリューションビジネスユニット事業の売上比率が低下したことによる。また一部の先行投資負担を原価に算入していることも利益率低下の要因となっている。販売管理費は、事業拡大を目指して人材を積極的に採用したことから主に人件費が増加し、前年同期比では2.4%増となったが、対売上高比率は6.5%(同6.9%)へ低下した。この結果、営業利益は前年同期比9.1%減、経常利益は為替差損などもあり同11.2%減となった。但し親会社株主に帰属する四半期純利益は、固定資産売却益(特別利益)が120百万円発生したこともあり、前年同期比では0.2%減にとどまった。

セグメント別の売上高は、デバイスビジネスユニット事業が40,490百万円(同10.9%増)、ソリューションビジネスユニット事業が7,555百万円(同2.8%減)となった。またセグメント利益(全社消去前)は、デバイスビジネスユニット事業が1,628百万円(同4.3%増)、ソリューションビジネスユニット事業が335百万円(同28.6%減)となった。

デバイスビジネスユニット事業では、主要ユーザーにおける自動車生産台数が概ね堅調に推移したこと、主要なハイブリッド車向けが好調に推移したこと、自動運転(ADAS)関連の需要も増加したことなどから部門全体では増収となった。セグメント利益は、増収に伴い増益となったが、営業利益率は4.02%(前年同期4.28%)と若干低下した。

一方でソリューションビジネスユニット事業では、自動車関連企業を中心に情報化投資、設備投資の需要を確実に捉えた営業活動を展開した結果、計測関連の売上高は堅調に推移したが、組込み関連は軟調であった。さらに記述のように、IT関連では前年同期に特需(約300百万円)があったが、当上半期は特需が消失したこともあり減収となった。その結果、減収に伴いセグメント利益は減益となり、セグメントの営業利益率も4.43%(同6.05%)へ大きく低下したが、一部の先行投資を原価に算入していることもセグメント利益率低下の要因となっている。

業種別の売上高では、自動車が前年同期比9.6%増、FA・産業機器が同0.4%増、OA・その他が同4.3%増となり、各業種向けで売上増となった。

主要ユーザー別の売上高では、デンソーが13.2%増、トヨタ自動車が同5.6%増、東海理化が同11.6%減、その他国内が同1.4%減、海外子会社得意先が19.8%増だった。ハイブリッド車の生産増やADAS関連の需要増などからデンソー向け、トヨタ自動車向けが大きく増加した。一方で東海理化向けが減少したが、これは国内向けだけであり、海外向けと合わせるとほぼ横ばいであった。なお海外得意先はデンソーと東海理化の2社で大部分を占め、国内と海外と合わせた売上比率は、デンソーが64.6%、東海理化が8.2%となり、東海理化は同社の第2位の顧客ということになる。

また海外得意先売上高は円高による影響を含んだものであり、仮に為替レートが前期並みであったならば、この海外得意先売上高は50億円超となっていたようだ。

(2)財務・キャッシュ・フロー状況

財務状況は安定しており、自己資本比率は2017年3月期第2四半期末で51.2%と、前期末の49.8%から上昇した。現金及び預金が前期末比で78百万円減、受取手形・売掛金が同544百万円減、たな卸資産が同701百万円減となったことなどを受け、流動資産は同954百万円減の43,170百万円となった。固定資産は投資その他資産が同269百万円減となったことなどから4,340百万円(前期末比350百万円減)となった。この結果、資産合計は同1,303百万円減の47,511百万円となった。

一方で、仕入債務が同1,702百万円減、短期借入金が197百万円減、長期借入金が1,018百万円増となったことなどから、負債合計は同1,325百万円減の23,168百万円となった。純資産は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などを受けて同21百万円増の24,342百万円となった。

営業活動によるキャッシュ・フローは604百万円の収入となった。主な収入科目は、税金等調整前四半期純利益の計上1,331百万円、減価償却費94百万円、たな卸資産の減少額701百万円、など。主な支出科目は、仕入債務の減少額872百万円などとなっている。

投資活動によるキャッシュ・フローは506百万円の収入となったが、主な収入は定期預金の払戻し300百万円、有形固定資産の売却234百万円など。財務活動によるキャッシュ・フローは940百万円の支出だったが、主な支出は自己株式の取得341百万円、配当金の支払額290百万円など。この結果、現金及び現金同等物は78百万円の減少となり、四半期末残高は5,465百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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