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【注目トピックス 日本株】SDエンター Research Memo(3):フィットネス事業は長期継続を前提とした会費収入を収益の中核とするモデル

2017年1月10日 15:42

■事業部門別動向

(1)フィットネス事業

SDエンターテイメント<4650>はフィットネス事業を中期成長エンジンと位置付け「フィットネス中期ビジョン」を策定している。この中期ビジョンは現在も堅持されているが、フィットネス事業の戦略には少しずつ変化が出てきている。結論から言えば、こうした変化は同社にとってプラスとなる可能性があると弊社では考えている。

中期ビジョンの作成当初は、グループ型ダイエットプログラム「FIVE」を中核とした成長戦略を描いていた。しかしこれは2015年12月で開発中止となったが、現在は既存店舗で従来より提供中の「SLIT」に力を入れ、カウンセリング技術向上や接遇改善で改良し、全店舗に導入している。SLITはFIVEの目指した単独店舗展開を視野に入れたプログラムではなく、SLITはFIVEの反省からマンツーマン制を採用し、フィットネスジム内の既存の器具を使用したダイエットプログラムだ。食事制限と組み合わせて2ヶ月間での目標達成を目指す内容となっている。料金は入会金及びサプリメント込みで2ヶ月間の基本プログラムが198,000円となっている。

同社によればSLITによるダイエットの成功率は80%を超えて高い顧客満足度を提供できているもようだ。同社はユーザーからの高い評価に応える形で2017年3月期第1四半期中に全店舗においてSLITを提供する体制を整えた。第2四半期に入ってもSLITは順調に推移しているもようだ。

しかし同社がフィットネス事業で取り組むのはSLITの拡販だけではない。同社が展開するSDフィットネスは従来型のフィットネスジムであり、長期継続を前提とした会費収入を収益の中核とする事業モデルだ。SLITのような短期決戦型のプログラムは数あるメニューの1つという位置付けであり、同社が地道に取り組むのは見学者から入会へのコンバージョン率(“見学入会率”)や、初期定着率、それらの成果としての既存店売上高の上昇など、地道な施策だ。今第2四半期の状況を見ると、これらの指標はいずれも着実な改善を示している。

顧客との間で長期的な信頼関係を構築し、それを事業の成長に変えようという同社の経営方針が、具体的成果として発現した事例が三重県・津藤方店であった。従来、三重県において津店を運営していたが契約終了により10月でクローズとなった。同社は12月下旬に津藤方店として近隣に再オープンする計画を立てたが、2ヶ月弱のクローズ期間があるため、顧客の流出が懸念されていた。ところが実際には、既存顧客の流出はほとんどなく、むしろ設備が新しくなるということで、会員数の増加が見込める状況にとなっている。この背後には、日々のコミュニケーションの中で、スタッフと会員の間に信頼関係があったことがある。その上で、既存会員へのきめ細かいフォローや、つなぎ止めのための臨時イベントなどを開催し、顧客流出の食い止めに成功した。同社は津藤方店の事例をベストプラクティス(最良のお手本)としてマニュアル化し、全店舗で共有することを既に始めている。

今回、同社から新たな成長モデルづくりへの実験の取り組みが明らかにされた。内容は、1)ランナー層向けのジム、2)シニア層向けのジム、3)ニッチ層向けのジム、の3種類について、可能性を追求し、既存店舗で試しながら、慎重にそれぞれ1店舗ずつ実験店舗を開店し、結果が良いものから展開する目論見だ。このうち1)のランナー向けジムは、“快適な環境と正しい走り方の指導で、ランナーの悩みを解決するコンパクトタイプのランニング&コンディショニングジム”というコンセプトで、ファンランナーからアスリートまでをカバーする予定だ。現在、実績あるパートナーとプログラムを共同開発中で、東京都内に来春オープンを目指して準備を進めている。他の2店についてはコンセプトや収益モデルなどの細部を研究中で、詳細内容の公表やジムの開設にはまだ時間を要するとみられる。

弊社では同社のこうした取り組みは、FIVEやSLITに頼る成長モデルよりもむしろ差別化に向けては効果が大きいのではないかと考えている。親会社のRIZAPグループはパーソナルトレーニングジムで目覚ましい成長を遂げているが、同社のSDフィットネスが同じ路線で行っても成功が保証されているわけではない。むしろ、SDフィットネスの既存客や設備、立地を生かして地道に“SDフィットネスファン”づくりを行うほうが、成長への近道になるのではないかと考えている。

業績動向は堅調だ。2017年3月期第2四半期累計期間の売上高は1,059百万円で、前年同期比5.0%の減収となったが、これはSDフィットネス新所沢店を2016年3月に閉店した影響が大きい。各店舗の顧客ニーズに合わせてスピニングバイク(秋田広面店、国立店)やUBOUND(富士店)などのプログラムを導入したことで、会員の新規入会・継続の動機向上がみられるほか、物販の増加もあって、既存店ベースでは堅調な業況となっているもようだ。

今下期の業績は三重・津藤方店の休業影響が、業績数値にマイナス影響を及ぼす可能性がある。しかし、今の同社にとって重要なのは見学入会率などKPI指標の着実な向上と、在籍会員数の増加にあると考えている。第2四半期決算で見られた堅調な動きが今下期においても続くかどうかに注目している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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