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【注目トピックス 日本株】ヒマラヤ Research Memo(4):スポーツ参加人口の増加や東京五輪で市場全体は堅調に推移

2015年11月18日 16:54

■今後の見通し

(1) 2016年8月期の業績見通し

ヒマラヤ<7514>の2016年8月期の連結業績は、売上高が前期比5.4%増の76,300百万円、営業利益が同8.6%増の2,560百万円、経常利益が同6.4%増の2,620百万円、当期純利益が同12.7%増の1,400百万円を計画している。市場環境については、引き続き景気動向の先行きは不透明感が続くものの、スポーツ用品販売業界に関しては、健康志向の高まりによるスポーツ参加人口の増加や2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた市場全体の活性化により、堅調に推移するものとみている。

こうした市場環境下において、今期の経営重点施策としては、ヒマラヤにおける売上高の拡大と売上総利益率の向上、B&Dについては競争力の強化と売上総利益率の向上を掲げている。また、EC事業についても具体的な戦略を今期中に策定し、事業強化に取り組む方針を示している。

売上高の拡大については、ドミナントエリア強化による出店店舗数の拡大によって達成していく。今期はグループで10店舗以上の出店を継続していく方針。

商品別売上高で見ると、一般スポーツ用品はサッカー、野球関連用品などが前期比横ばいにとどまるものの、ランニング、テニス関連用品などが伸びをけん引する格好となる。ゴルフ関連用品はウェアや雑貨関連を中心に前期比5.5%増収を、アウトドア用品はタウンユース向けの拡大により、同5.1%増収をそれぞれ見込んでいる。

売上総利益率の向上については、前期に取組みを開始した適時適量仕入の推進と精度の向上、プロパー販売力の強化を継続していくことで、前期比0.3ポイント上昇の38.4%を見込んでいる。プロパー販売力の強化では対象品目を前期からさらに増やしていく予定となっている。

B&Dについては専門店としての強みをさらに高めつつ、地域ニーズに合わせた店舗ごとの商品施策や、Pontaカード会員データを活用した効果的な販促施策(メール配信等)を実施することで、競争力の向上と売上高の拡大を目指していく。損益的には前期に計上した販促費の一時費用がなくなることから、売上高が横ばい水準を確保できれば、黒字化は可能とみられる。

販管費率が前期比0.2ポイント上昇するが、人件費率の上昇が主因となっている。プロパー販売力の強化を進めていくに当たって、店頭での接客に係わる予算を十分に確保しているためだ。

なお、スポーツ用品市場においてもEC市場の拡大が続いていることから、同社でもEC事業における戦略を2016年8月期中に策定し、売上拡大に取り組んでいく方針を打ち出している。まだ、開示できるレベルの具体的な内容にまでは至っておらず、様々な選択肢のなかから最適な施策を立案していくとしている。同社のEC事業の売上高構成比は全体の数%程度に過ぎないが、店舗進出していない北海道からの購入実績もあり、今後の売上増に寄与するものとして、その取り組みが注目される。

(2)中期経営計画

今回、新たな中期3ヶ年計画を発表している。最終年度となる2018年8月期に連結売上高86,000百万円、経常利益3,400百万円、ROE10%を経営目標値として掲げている。前回の3ヶ年計画の2017年8月期目標値を1年先延ばしにした格好となっている。目標値を先延ばしにした要因は、B&Dの出店戦略を見直したことによる。ヒマラヤに関しては従来どおり年間10店舗ペースの出店を継続していくが、B&Dに関してはサッカー用品の販売低迷の影響が一部残ることなどから、まずは既存店舗における収益力向上を優先していくことにした。

前回の中期経営計画ではB&Dの出店ペースを2016年8月期に6店舗、2017年8月期に9店舗としていたが、今回は2016年8月期に1~2店舗、2017年8月期も1~3店舗と見直し、より達成確度の高い中期経営計画とした。また、経常利益率は、適時適量仕入やプロパー販売力の強化、PB商品の開発強化による売上構成比率上昇などによって、2015年8月期の3.4%から2018年8月期は4.0%を目指していく。

国内のスポーツ小売用品の市場規模は年間で約1兆5,000億円~1兆8,000億円の水準だが、市場の過半はまだ個人経営の店舗で占められている。このため、今後も同社を含めた大手量販店が新規出店によって市場を開拓していく余地は大きいとみられる。同社は中小規模商圏を出店ターゲットとして今後も出店数の拡大を図っていくとともに、「接客力」の向上を図ることで地域1番店を目指し、成長を進めていく戦略に変わりはない。

中期経営計画が達成されれば、次のステップとして売上高1,000億円が目標となってくる。同社の場合、東北・北海道などまだ進出していないエリアが残されており、将来的にはこうしたエリアへ展開することで、更なる成長は可能とみられる。エリア拡大に当たっては、M&Aも経営の選択肢の1つとなってこよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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