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【注目トピックス 日本株】エイジア Research Memo(5):製品・サービスの競争力を高める2つの業務提携を発表

2015年11月30日 17:09

■今後の見通し

(1) 2016年3月期見通し

エイジア<2352>の2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比9.6%増の1,130百万円、営業利益が同23.2%増の220百万円、経常利益が同21.5%増の220百万円、当期純利益が同28.6%増の140百万円と期初計画を据え置いている。上期業績は期初計画を上回ったが、元々下期の収益拡大を見込んでいたこと、市場環境がいまだ不透明なこともあって今回は据え置いた格好となっている。ただ、小売・サービス業界を中心にIT投資意欲は引き続き旺盛なことから、上期増額分程度の上積みは通期でも期待できるものと弊社ではみている。セグメント別の見通しについては以下のとおり。

○アプリケーション事業
アプリケーション事業の売上高は前期比15.7%増の990百万円を見込んでいる。引き続きクラウドサービスがけん引するものとみられる。今期に入って新製品を相次いで投入しているほか、他社との業務提携による製品連携も活発に進めるなど、製品ラインナップの拡充によって多様な顧客ニーズを取り込みながら売上高を伸ばしていく戦略だ。

新製品としては2015年5月に「WEBCAS SMS」(SMS配信システム)、「WEBCAS CRM」(顧客管理スステム)をリリースしたのに続き、11月にはLINEビジネスコネクトを活用したセグメント抽出型メッセージ配信システム「WEBCAS taLk」の発売を開始した。通常、セグメントメッセージ配信を行う場合は、LINEコネクトを活用し、自社データベースとLINEユーザーのアカウントの紐付け機能やターゲットを抽出するシステム等を自社開発する必要があったが、「WEBCAS taLk」を利用すれば、自社開発の手間を省き、スピーディにセグメントメッセージ配信を実現できる。マーケティングツールとしてLINEを使う企業が年々増えており、今後の売上げ増加が期待される。また、今期は期待の大型新製品となる「WEBCAS Auto Relations」を2016年3月に発売する予定となっている(詳細は後述)。

一方、他社との業務提携も積極的に進めている。2015年7月には(株)VOYAGE MARKETINGとの協業により、「WEBCAS キャンペーン支援パック」の販売を開始した。同社の「WEBCAS」シリーズとVOYAGEが提供するデジタルギフトサービス「ギフピー」を連携させたキャンペーン運用支援サービスで、販売目標として3年後に売上高1億円以上を目指している。また9月には資本提携先であるシステムインテグレータ<3826>が提供する「SI Omni Channel Services (SOCS)」と同社の「WEBCAS e-mail」を連携し、オムニチャネルマーケティング戦略を指向する小売店舗に対してのソリューションサービスを開始している。

その他10月には同社の製品・サービスの競争力を高めていくうえでインパクトの大きい業務提携を2つ発表している。人工知能技術を活用した分析エンジンの開発販売を行っているメタデータ(株)、及び日本郵便のハイブリッド郵便事業(ネットでの印刷・郵便サービス事業)を展開しているデジタルポスト(株)との提携だ。

○メタデータ、デジタルポストとの提携内容について
メタデータは国内での人工知能やビッグデータ分析の領域における第1人者として著名な野村 直之氏が創業した会社となる。今回は資本業務提携となり、メタデータの株式の14.2%を39.6百万円で取得した。業務提携の目的は、後述する新製品「WEBCAS Auto Relations」において、メタデータが持つ自然言語解析技術や人工知能技術等のノウハウを取り込むことで、従来は成し得なかった定性的な情報に基づく顧客データのセグメント化を実現し、より高精度なマーケティング施策を可能とするサービス・機能を開発することにある。現在の顧客データのセグメント化は全て定量データを基にしたものだが、そこに定性的な情報に基づく分析結果を加えることで更に高度なセグメント化が可能となり、マーケティングオートメーションツールとしての競争力は格段に高まることになる。また、こうした人工知能技術などの基礎研究を目的としたシンクタンク機関の発足も今後予定している。

一方、デジタルポスト(株)との業務提携の背景には、「“メールアプリケーションソフトのエイジア”から“e コマース売上 UP ソリューションを世界に提供するエイジア”へ」というスローガンを掲げていることにもあるように、メール以外のコミュニケーション手段にも対応する「クロスチャネル対応」を進めていることがある。なかでもDM(ダイレクトメール)に関しては重要なコミュニケーションツールとして位置付けている。デジタルポストは日本郵便のハイブリッド郵便を事業化するために2011年に設立された会社で、ネットやアプリから郵便やDMを作成・配送できるサービスで豊富な実績、ノウハウを持っており、今回の提携により双方のサービスを連携させたDM配送サービスの共同開発を進めていく予定だ。

○新規リードの獲得強化
同社は新規受注獲得のためのKPIとして有効リード獲得数に着目している。有効リードとはWeb経由での問い合わせのうち、商談上有効なリードだと判断したもので、有効リード数が増加すれば、受注案件数も伸びる格好となる。有効リード数を伸ばすための施策としては、SEO対策などを中心に行っており、2015年4月~9月までの実績を見ると前年比で20%以上伸びており、今後の売上増につながる動きとして注目される。

○サービスソリューション事業
サービスソリューション事業の2016年3月期の売上高は前期比20%減の140百万円と期初計画では保守的に見積もっていた。ソフトの受託開発を行っていたエンジニアをアプリケーション事業の新製品開発要員として投入することで、同売上げを予算計上していなかったことに加えて、FUCAで抱える大型案件の契約が2015年9月に一旦終了となるため、下期の計画に織り込んでいなかったためだ。実際には、受託開発に関しては上期に6百万円の売上があったほか、FUCAの大型案件に関しても継続契約が決まっており、下期も20百万円程度の売上高が見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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