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【注目トピックス 経済総合】NYの視点:イエレンダッシュボードは改善も、米追加利上げ観測には繋がらず

2016年4月6日 7:16

イエレン議長は先週の講演で、労働市場に関して「最大雇用の目標に近づいた」としながらも労働市場に依然たるみが存続していることを強調した。米国の3月雇用統計はイエレンFRB議長が言及したとおり、労働市場の改善が順調に続いている証拠となった。一方、イエレンFRB議長が労働市場のたるみ具合を検証するために注目している労働市場指数は予想外の3ヶ月連続のマイナス。また、米労働省が発表した2月JOLT(求人労働移動調査)求人件数は544.5万件と、市場予想の549.0万件を下回った。

ただ、イエレンダッシュボードには改善が見られる。9項目のうち3項目を除く6項目で金融危機前の水準に回復した。労働者の市場への自信をあらわすとして、イエレン議長が特に注目している退職率(Quits rate)は2.1%と1月の2.0%から上昇、危機前の水準に並んだ。2月採用率(Hires rate)も3.8%と1月3.6%から上昇し、やはり危機前の水準を回復。利上げを開始した昨年12月前の段階では、金融危機前の水準に達していたのは3項目だけだったことから考えると、たるみの解消が進んでいることは明らか。

■イエレンFRB議長の雇用たるみダッシュボード

◎危機前に比べ状態が改善 ← 危機前の水準と比較
2月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.2%(前回1.2%) ← 1.4%(下回る)
3月雇用者数(Nonfirm payrolls):21.5万人 ← 16.18万人(上回る)
3月失業率(Unemploynent rate):5.0% ← 5.0%
2月求人率(Job openings rate):3.7%(1月3.8%) ← 3.0%(上回る)
2月退職率(Quits rate):2.1%(1月2.0%) ← 2.1%(下回る)
2月採用率(Hires rate):3.8%(1月3.6%) ← 3.8%(下回る)

◎状態が危機前より依然悪い
3月広義の失業率(U-6):9.8%(2月9.7%) ← 8.8%(上回る)
3月長期失業率:42.4%(2月42.1%) ← 19.1%(上回る)
3月労働参加率:63.0(2月62.9%) ← 66.1%(下回る)

しかし、市場の米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測を引きあげるにはいたっていない。企業の在庫鈍化や米国の貿易赤字の予想以上の拡大で、当初2%程度の成長が見込まれていた1−3月期のGDPの見通しは1%以下に大幅に引き下げられた。正確性でもっとも注目されているアトランタ連銀は見通しを0.4%成長まで引き下げ、ドルの新たな圧力となった。

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