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【注目トピックス 日本株】電算システム Research Memo(3):情報処理サービス事業の中間決算は増収減益

2015年9月2日 16:47

■2015年12月期中間決算の詳細分析と事業別動向

(2)情報サービス事業の動向

a)事業の概況
電算システム<3630>の情報サービス事業は、大きく3つの分野に分けられる。すなわち、「SI・ソフト開発」「情報処理サービス」及び「商品販売」の3つだ。このうちSI・ソフト開発は、顧客に注文に応じて業務システムやネットワーク構築などのソフトウェア開発を行ったり、開発の際にコンピュータ端末やネットワーク機器などハードの取り扱いなども含めたSI(システムインテグレーション)がある。一方これらが単独で売上られるとその売上高は商品販売として計上される。このように、SI・ソフト開発と商品販売は互いに密接な関係にあり、また、収入のタイプとしてはどちらもフロー型収入の色彩が強いものとなっている。

情報サービスは、同社の情報処理システムや情報処理技術を活用して役務・サービスを提供するものだ。具体的には、顧客データの管理や顧客データに基づいて商品の発送業務などを行うBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)業務や、クラウドサービスの提供などがある。情報処理サービスは収入のタイプとしてはいわゆるストック型収入の事業となっている。

サブセグメントは上述のように分類されるが、同社は総合型情報処理サービス企業として、システムの営業提案から設計・開発、最適なハード調達、システムの運用・保守まで、ワンストップで提供している。

b)情報サービス事業の決算詳細
情報処理サービス事業の2015年12月期中間決算は売上高7,382百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益159百万円(同62.2%減)となった。計画対比では、売上高は178百万円(2.5%)上回ったが、営業利益は57百万円(26.5%)のショートとなった。

売上高のサブセグメント別内訳では、情報処理サービスが前期比397百万円(22.7%)増収となったことが目を引く。これは、ギフト処理や請求書作成代行などのBPO業務が順調だったほか、グループ会社のガーデンネットワークが新規連結されたことが貢献した。一方、計画対比では、主力のSI・ソフト開発が105百万円(2.3%)の未達となり、情報処理サービスも41百万円(1.9%)の未達となった。商品販売は計画を324百万円(68.6%)上回ったが、商品販売の利益貢献度はSI・ソフト開発と情報処理サービスの2つのサブセグメントに比べて小さく、セグメントの営業利益を押し上げるには至らなかった。

営業利益が未達となった理由は、SI・ソフト開発において複数の不採算案件が発生したことだ。不採算に至った直接的な理由は、当初見積りの過誤や、ソフトウェアの機能が不足で修正を迫られたことなどだった。同社はこれら不採算化が確定した案件については将来損失見積り分も引当金を計上し、今下期以降の決算には影響が出ないように会計処理を行った。この結果、不採算案件の今中間期決算への影響は約100百万円に及んだもようだ。

c)情報サービス事業のトピックス
前述のようにソフト開発において不採算案件の発生はあったものの、Google事業やクラウドサービスは順調に進捗している。同社のGoogle事業は、同社が2006年にGoogle社と締結した「Google検索アプライアンス(GSA)」リセラー契約に基づき、Googleの提供する各種サービスを国内企業に販売するという事業だ。今中間期のGoogle関連売上高は737百万円で前年同期比30.0%増となった。顧客企業数もこの6ヶ月間で45社純増し、中間期末時点で820社に達した。

同社はGoogle関連事業に関してNTTドコモ(以下、ドコモ)<9437>と業務提携をしている。ドコモ自体もGoogle社との間でリセラー契約を締結しており、この点では同社とドコモはライバル関係にあるとも言えるが、同社が高い技術力を生かしてドコモに対して、営業担当者向けの研修・教育を行うことや、ドコモのGoogle Apps顧客に対して電算システムが導入や運用のサポートを提供する、ということが業務提携の主たる内容だ。2013年11月に業務提携が発表されて以来、今中間期にドコモの顧客に対するサポートが本格的に売上として計上された。研修・教育の役務提供が今期の始めで一段落し、同社の売り上げにつながるドコモの顧客へのサポート提供は言わば大企業へのドアノックと言える。ステップはドコモの顧客に対して、同社の主力サービス・商品をクロスセルしていくことで、同社の真の狙いはこのステップにある。クロスセルの事例はまだ出ていないが、ドコモ提携による新規顧客の開拓を着実に増やしていくことで、近い将来には同社の他の情報サービスの横展開が実現していくものと弊社ではみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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