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【注目トピックス 日本株】パイプドHD Research Memo(5):積極的な先行投資の影響で増収減益

2016年5月17日 16:07

■業績動向

注:既述のようにパイプドHD<3919>は2015年9月1日付で純粋持株会社であるパイプドHDを設立し、持株会社制へ移行した。したがって、下記に述べる2016年2月期の業績は2015年8月以前は持株会社移行前のパイプドビッツのものであり、2015年9月以降はパイプドHDのものである。

(1) 2016年2月期(実績)

a)損益状況
同社の2016年2月期は売上高4,006百万円(前期比26.2%増)、営業利益580百万円(同7.1%減)、経常利益560百万円(同11.7%減)、当期純利益247百万円(同33.4%減)となった。売上高はほぼ期初計画どおりであったが、営業利益以下は期中で下方修正された水準に着地した。売上高が順調に伸びたにもかかわらず減益となったのは、下記に述べるように将来の成長に備えて人材採用やその他の先行投資を積極的に行ったからである。会社では、トップライン(売上高)が拡大を続けているので、大きな懸念はないと述べている。

主力である情報資産プラットフォーム事業においては、下図のように2016年2月期末の有効アカウント数は10,734となり前期末比23減となったが、アカウント数が減少した主要因は比較的単価の安いアカウントの大口解約があったためである。その一方で中型案件や大型案件が増加したこと、多様なサービス提供によってアカウント当たりの金額が増加したことなどからセグメント売上高は大幅増となった。

一方で経費については、計画どおり人材の採用を積極的に行ったことから2016年2月期末の人員数は322名となり、前期末から62名(23.8%)増加した。ただし、この従業員数のうち16名はまだ研修段階(費用はかかるが営業力として寄与していない人材)であり、費用先行の人材である。さらに下記に述べるように多くの子会社で積極的に先行的な投資を行ったことから利益率は低下し前期比では微減益となった。今後はこれらの新規採用人員や研修中の人員が戦力化してくることが予想され、収益が大きく変化する可能性は高い。

b)セグメント別損益状況
セグメント別売上高は情報資産プラットフォーム事業が3,041百万円(同15.8%増)となったが主力製品である「SPIRAL®」が順調に増加したことが要因。広告事業の売上高はスパイラル アフィリエイト®がけん引し222百万円(同51.6%増)となった。ソリューション事業の売上高は743百万円(同85.7%増)と大幅増収となったが、ウェアハート及びカレンが連結に加わったこと、ペーパレススタジオジャパンや受託/制作事業が好調であったこと、EC運営が増収となったことが主要因。

またセグメント別の営業利益は、情報資産プラットフォーム事業が552百万円(同7.3%減)で、「SPIRAL®」は堅調に増益を維持したが、新規のSprinklr関連事業やマイ広報紙の立ち上がり遅れが響き前期比では減益となった。広告事業の営業利益は増収に伴い53百万円(同199.5%増)と増益となった。ソリューション事業ではウェアハートの先行投資やペーパレススタジオジャパンの人件費増により25百万円の営業損失(同11百万円の利益)となった。

c)主な先行投資
パイプドビッツでは既述のように人員を積極採用したため人件費が前期比で約351百万円増加した。これらの人員に対しては半年間の育成プログラムを実施済みで、今後はこれらの新規人材による売上獲得が人件費を上回り利益に貢献する見込み。

ペーパレススタジオジャパンでは今後の需要増に備えるために増員、これら制作人員の人件費が前期比で約40百万円増加した。足下では組織の稼働率が高まっており、今後は利益貢献が見込める。

ウェアハートでは早期に集客数50万人を超える会員組織と月商40百万円の流通額を達成する過程で約80百万円の先行投資が発生した。但しこれらは一過性のコストであり、今後は発生しない見込み。

パブリカでは事業立ち上げに伴い約13百万円の先行投資が発生したが、今期(2017年2月期)は売上増でコストを吸収する見込み。

デジタルCRMを主力事業とするカレン(持分法適用会社)に追加出資を行い、連結子会社とした。これによって同社グループとの強力関係を更に深め、収益力の強化・拡大を目指す。

d)財政状況及びキャッシュフローの状況
2016年2月期の財政状況は、資産合計は3,757百万円(前期末比368百万円増)となったが、主にSprinklr, Inc.への出資に伴う固定資産の増加591百万円、流動資産(主に現預金)の減少223百万円であった。負債合計は1,923百万円(同1,173百万円増)となったが、主に流動負債の増加1,123百万円(主に借入金)による。純資産は、主に純粋持株会社への移行に伴う自己株式の増加により805百万円減少して1,833百万円となった。

また、営業活動によるキャッシュフローは424百万円の収入、投資活動によるキャッシュフローは734百万円の支出(主にSprinklr,Inc.への出資479百万円、ソフトウェア資産137百万円、MAKEHOUSEへの出資29百万円など)、財務活動によるキャッシュフローは138百万円の支出となり、2016年2月期末の現金及び現金同等物残高は920百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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