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安倍首相が誇る5年で13兆円の税収増、その大部分は増税だった

2014年の消費税8%への増税時の様子

2014年の消費税8%への増税時の様子

「社会保障を安定させ、財政を再建するために、財源の確保は待ったなしです」。5%から8%への消費増税の際、安倍晋三・首相は国民にそう説明した。あれから6年。この10月からさらに消費税を引き上げる。

 しかし、社会保障はますます悪化し、政府の借金は膨れあがるばかりだ。国民が「将来のため」と払ったあの税金はどこに消えたのか。

増えた税負担は年10兆円

「経済を強くすれば税収だって増えるんです。税収は今年、過去最高になった」

 安倍首相の得意のフレーズだ。演説のたびにそう強調して胸を張る。数字だけを見ると、確かに2018年度の国の税収は60兆3564億円でバブル期の最高税収を抜き、第2次安倍政権発足後の2013年度(46兆9529億円)から比べても年間13兆円以上増えている。地方税収も2年連続で過去最高を更新した。

 アベノミクスで企業業績が上昇、社員の給料も上がって法人税、所得税などの税収が増えたという説明だ。

 給料が上がって生活が楽になり、その結果として納税額が増えたのであれば国民は納得するだろう。

 しかし、その大部分は増税による税収増なのだ。5年前の2014年4月、消費税が5%から8%に引き上げられた。それ以外にも、安倍政権下では細かい増税や新税創設、いわば“アベノミクス増税”が行なわれてきた。

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