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「マネーポスト」2016年夏号 注目記事

ファンドマネージャーが警戒する「マザーズ急落」のリスク

2016年6月8日 7:00

今後の日本株の展開を歴戦のファンドマネージャーはどう見ているのか。これまで国内小型株中心の運用で数々のファンド賞を受賞している、「ひふみ投信」の運用責任者・藤野英人氏(レオス・キャピタルワークス代表、CIO)が解説する。

下落前に早めの利食いを

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これまでの相場は主役交代が相次ぎ、昨年前半までは大型株、その後はテーマ性を持った中小型株に資金が向かい、4月には東証マザーズ指数が9年3か月ぶりの高値をつけるなど大きく上昇した。

私が運用責任者を務める「ひふみ投信」も、自動車や電機などの輸出関連やマイナス金利の影響を受ける銀行株などの大型株をほとんど持たず、中小型株投資を進めた結果、この1年でTOPIX(東証株価指数)を20%程度上回る成績を収めることができた。

しかし、もう一歩先まで見据えると、中小型株一辺倒で利益を上げられる時期が今後もずっと続くとは考えにくい。市場は常に変化しており、それに対応していくことが必要となる。

それでは、どんな展開が予想されるのか。足元では円高によって大型株の業績が振るわず、株価も冴えない展開が続いてきた。それが今後、景気回復を前提とした相場展開となった場合、ここまで下げてきたところからの反発力を考えると、いよいよ大型株の反撃が始まるというシナリオも想定しておく必要があるだろう。

そして大型株が相場の主役になることで日経平均株価も上昇し、昨年6月の高値を抜いて2万1000円を超えてくるような展開まで予想される。

◆過熱した銘柄への投資で高値掴みになる恐れも

大型株の反転というシナリオまで視野に入れると、気になるのは、これまで相場の主役を演じてきたテーマ性を持った中小型株の動向だろう。

もちろん、金融とITの融合である「フィンテック」をはじめ「VR(仮想現実)・AR(拡張現実)」「バイオ」「自動運転」「ドローン」といったテーマが今後も有望であることに変わりはない。

だが、市場はそう単純に動くものでもない。もし大型株相場がスタートすれば、機動力の高い専業の個人投資家などが中小型株から大型株へと資金をシフトする動きを高めるのは必至だ。

そうなると、これまでのように有望テーマに沿った中小型株が次々と物色されて、なんでも上がるわけではなくなる。東証マザーズ指数が急落するリスクも念頭に置きつつ、なかでも業績の伸び以上に株価が過熱しているような銘柄への投資は注意が必要となるだろう。成長性にばかり目を奪われて投資すれば、結果的に高値掴みになる恐れもあるだろうし、十分なリターンを得た後もさらに欲を出してしまうと、大きな痛手を負うかもしれない。

いずれにしろ、これまで相対的にパフォーマンスのよかった中小型テーマ株は、少なくとも一部を売って利益確定しておく。そして今後上昇が見込めそうな大型株にも一部資金を振り向けておくことも検討しておきたい。

※マネーポスト2016年夏号

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