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【注目トピックス 日本株】エレマテック Research Memo(4):モジュール化による付加価値を自社の利益に取り込める

2016年6月10日 16:17

■エレマテック<2715>の強み

(2)成長市場への柔軟な対応力

安定成長を実現してきたもう1つのカギは、その時々の成長市場の変化に柔軟に対応し、成長の波をうまく捕まえてきたことがある。例えば携帯端末1つをとっても、2000年代前半は携帯電話が中心で、同社は携帯電話向けに、ヒンジ(折りたたみ式携帯電話の蝶つがいの部品)や折りたたみに適したFPC基板(フレキシブル・プリント配線板)を供給していた。スマートフォンの時代に入ると、スマートフォンの画面である液晶パネル向けの光学フィルムや、スマートフォンの筐体部分のガラス板、タッチパネル用カバーガラスなど、携帯電話時代とは種類の異なる素材・部品を提供している。このように、その時々のニーズに応じて様々な素材・部品を供給できるところが同社の強みだ。

このように市場及び取扱商材の切り替えをスムーズに行ってシームレスな成長へとつなげることができるのは、同社の仕入先及び販売先の双方について、数多くの取引先を抱えて分散が効いているためであると弊社では考えている。同社では、営業担当者が日々の取引先とのコミュニケーションの中で、常に次の商材を探し求めるという風土ができている。取引先が多いのでそうした次代の技術や市場に関する情報も得やすく、それらを欲する取引先も見つけやすく、それが実取引につながるという好循環が続いているという構図になっていると弊社ではみている。

(3)メーカー的機能による企画開発・加工サービス

さらに見逃せないのが、企画開発と加工サービスだ。これは(1)で前述した「商材」やオペレーション」の項とも密接に関連する部分だ。同社は商社であり、ファブレスに近い企業だ。取引先との無用な競合や利益相反を避けるうえでも、その点は一貫している。しかし一方で、同社は自社の加工拠点を擁して加工サービスを提供している。

同社は電子材料の専門商社としてスタートしたため、最適な電子材料の発掘には定評があるが、そうした素材・部品メーカーには中小企業も多く、モジュール化に対応できないケースも多い。他方、同社の顧客は、それが大手であればあるほど、アッセンブラー(組立業者)としての色合いが強まる傾向がある。そうしたアッセンブラーは、自社の組み立てラインでの工数を極力減らすために、個々の部品を単品で購入するのではなく、ある程度まで加工が進んだモジュール部品を嗜好する。仕入先の事情と販売先のニーズに対して同社が提供するソリューションが、加工サービスだ。

モジュール化は同社にとっては非常にうまみが大きい。部品点数が増えるため取引金額が大きくなるだけでなく、モジュール化による付加価値を自社の利益として取り込める。また、部材単品取引に比べてモジュール部品取引は、顧客囲い込みの点でも有利と言える。モジュール化による納品は間に立つ商社は誰しも目指すところだが、それを実行できている企業は決して多くはない。部品の選定・調達能力及び加工能力は言うまでもないが、モジュール部品ついての製品保証能力も必要となる。企業の総合力が問われることになる。同社にはそれがある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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