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コロナ禍の株主総会 赤字深刻化の大塚家具、ゴーン後の日産の争点

大塚家具の大塚久美子社長(=左。時事通信フォト)

大塚家具の大塚久美子社長(=左。時事通信フォト)

 株主総会が本番を迎える6月。今年はコロナ禍で開催延期を決める企業も現われたが、赤字が深刻化している企業の総会は注目されている。

 かつては父と娘が壮絶なバトルを繰り広げた大塚家具。2015年に大塚久美子社長が父で創業者の勝久氏を会長退任に追い込むと、その後に勝久氏が匠大塚を創業した。

 父と娘のつばぜり合いは、多額の赤字を抱えた大塚家具が昨年12月にヤマダ電機の子会社となることで終焉した。経済ジャーナリストの山口義正氏が語る。

「久美子社長は窮余の一策でヤマダ電機の軍門に下ったが、目下の売上高を見る限り、子会社となった効果は出ていません。株主総会では久美子社長への追及の声が上がるでしょう」

昨年の日産の株主総会の様子(時事通信フォト)

昨年の日産の株主総会の様子(時事通信フォト)

 2018年11月にカルロス・ゴーン前会長が金融商品取引法違反で逮捕されて以来、ゴーン・ショックに揺れる日産自動車は、新型コロナの影響もあいまって11年ぶりの当期赤字が見込まれる。

「昨年はゴーン氏との決別がテーマだったが、今年は新型コロナの影響で落ち込む業績がテーマとなる。世界的な需要消失の前に打つ手は少なく、2008年のリーマンショック時に、経営破綻寸前に追い込まれた苦い記憶がよみがえる株主も多いはず」(同前)

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