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【注目トピックス 日本株】泉州電業 Research Memo(2):独立系では国内トップの電線の専門商社

2016年6月28日 15:41

■会社概要

(1)沿革

泉州電業<9824>の歴史は古く、1947年に「西村電気商会」として設立された後、全国及びアジア諸国へと、業容を拡大してきた。2016年4月末時点のグループ全体での従業員数720名、国内連結子会社6社、海外連結子会社5社(タイ2社、中国1社、台湾1社、フィリピン1社)、国内支店8ヶ所、営業所7ヶ所を擁する。

(2)事業概要

同社は電線の総合専門商社で、独立系では最大手である。仕入先は約250社となっており、国内の電線メーカーが中小企業を含めて約400社ある中で、同社は半分以上のメーカーから仕入れていることになる。在庫商品アイテム数で約2万点と、国内における商品の調達力は抜きん出ている。主な仕入先は昭和電線ホールディングス<5805>、住電日立ケーブル(株)となっている。

販売体制については、国内で支店8ヶ所、営業所7ヶ所を有し、各支店・営業所に物流センターを併設し、営業社員200名体制で全国展開している。また、加工品の工場(外注工場を含む)を納入先の近隣に設けるなど、「必要な商品を、必要な分だけ、必要なときに届ける」というジャスト・イン・タイムのデリバリー体制及び在庫管理能力を強みとしている。在庫水準に関しては「0.8ヶ月以内」と厳しい社内規定を設けて、銅相場の変動に対応できるよう適正在庫水準を常に維持している。顧客は電材販売業者及びメーカー、電気工事会社など約3,500社に上り、最大の顧客先の売上構成比は約3%、上位10社合計でも19%程度と、特定の顧客に対する依存度が低く、幅広い顧客と取引を行っているのが特徴である。

同社の商品別の売上構成比(2016年10月期第2四半期、単体ベース)は、機器用・通信用電線が37.6%と最も大きく、次いで電力用ケーブル32.6%、汎用被覆線10.9%、その他電線5.1%、非電線13.8%となっている。

同社の商品別構成比を業界全体の構成比(2014年暦年)と比較すると、機器用・通信用電線及び電力用ケーブルの比率が高いことがわかる。これは業界合計では比率の高い輸送用電線(主に自動車用ワイヤーハーネス)を同社では手掛けていないことによる。輸送用電線を除いた業界合計の構成比は機器用・通信用電線で19.7%、電力用ケーブルで33.2%となっており、電力用ケーブルは同社とほぼ同じ数値となっている一方、機器用・通信用電線は同社の構成比が高くなっており、この点が同社の特徴と言える。

また、同社は機器用・通信用電線の中でも自動車業界及びエレクトロニクス業界における工場の生産ラインで用いられる電線を主力としている。それらはFA機器及び工作機械をつなぐケーブル、これら機器内に組み込まれる電線などである。このため同社の業績は、国内における自動車・エレクトロニクス業界を中心とした製造業の設備投資動向と相関性が高くなっている。

同社はこの機器用・通信用電線において他社との差別化を図っている。具体的には、営業が集めてきた顧客ニーズをもとにオリジナル商品を独自で、またはメーカーとの共同で開発し、単なる仕入販売商社ではない付加価値商品の販売を行っている。前述のとおり、同社は加工品の拠点を顧客の近隣に展開しているが、このロケーション戦略によって顧客との接触を密にし、新製品及び生産ラインの設計段階からの情報を入手して商品開発に生かしている。こうしたオリジナル商品の特徴は、「耐久性、耐環境性(温度変化、防油、防水等)、ノイズ対策」など、顧客の多様なニーズに応えられる点である。一方でオリジナル商品に関しては在庫リスクを同社が抱えるため、粗利益率も高く設定されている。機器用・通信用電線の中でこうしたオリジナル商品の売上構成比は半分程度を占めている。機器用・通信用電線の売上構成比は37.6%であるが、前述のように粗利益率は高く、同社の業績が製造業の設備投資動向と相関性が高い要因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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