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【注目トピックス 日本株】萩原電気 Research Memo(6):中期経営計画として20/3期に売上高1,200億円、営業利益38億円を目指す

2016年6月30日 16:32

■中長期展望:同社を取り巻く環境と今後の取り組み

萩原電気<7467>は中期経営計画として、2020年3月期に売上高1,200億円、営業利益38億円を掲げているが、この目標達成のために現在の環境を踏まえて以下のような重要施策を実行していく方針だ。

(1)同社を取り巻く環境

中長期的に同社を取り巻く環境として、同社では「クルマを取り巻く環境」と「IoT/M2M市場の拡大」という2つの大きな流れを予想している。

a)クルマを取り巻く環境
1)生産台数では引き続き新興国が市場をけん引する。
2)快適性や環境への優しさに加えて、今後は安全・安心へのニーズが一段と高まる。
3)部品、ユニットの共通化が進む。
4)クルマ、人、コミュニティがつながるスマートモビリティ社会へ。

b)広がるIoT/M2M市場
1) IoT/M2Mを導入する産業分野が拡大する。
2) IoT/M2Mを導入する用途、目的が拡大する。
3)センサデバイスの需要が拡大する。
4)ソフトウェア開発需要やビッグデータ市場が拡大する。

このような環境変化、広がる市場に対応するため同社では、「体制の強化」と「ソリューションの拡充」が不可欠であると考え、以下のような施策を実行しつつある。

(2)体制の強化

a)関西支店の設立
今まで名古屋本社がカバーしていた関西地区、北陸地区の営業を強化するため関西支店を2016年1月に開設した。

b)デバイスビジネスユニットの組織変更
事業の更なる拡大、効率的な運用のために、より組織のミッションを明確化した。具体的には、顧客別事業グループに対応する今までの第一、第二、第三デバイス事業部に加えて、新たに特定の仕入れ先(ルネサス以外)に対応する第四デバイス事業部を新設した。さらに組込システム開発ビジネス体制の強化、組込技術・サービスを活用した新事業の開拓を目的としてエンベデッドシステム事業部を設立し、これによって、高まりつつある組込ソフトウェア開発需要に対応していく計画だ。

(3)ソリューションの拡充

a)ソフトウェアビジネスへの取り組み強化
近年、クルマに搭載される各種の制御ソフトウェアは、電動化、自動化、予防安全など自動車の高機能化によってプログラムが大規模化・複雑化しており、クルマ関連のソフトウェア市場は急拡大している。一部の業界予測では、同市場は2020年には現在の5倍の規模になるとも言われている。加えて、IoT/M2M市場の拡大に伴い同市場向けアプリケーション開発需要も増加している。
このような環境下、主要顧客からの同社に対するソフトウェア開発サポートの要望も高まっており、同社でもこの期待に沿うべくソフトウェア開発体制の強化への取り組みを開始した。具体的には社内での人材育成・獲得に加えて、関連会社や協力会社とのパートナーシップ強化にも注力していく計画だ。

b) IoT/M2Mビジネスへの取り組み強化
もう1つ今後大きく伸びると期待されるのが、製造現場におけるIoT/M2M関連ビジネスだ。IoTとは「Internet of Things」、M2Mは「Machine to Machine」の略であるが、簡単に言えばどちらも製造現場における各種の機械(工作機械、ロボット、射出成型機等)や部品、製品、作業状況(日時、作業者、作業時間、エラー等)などの詳細データをインターネットでつなぎ、これらのデータや分析結果を、本社は言うに及ばず世界各地の支社、工場、物流センター等で共有するものだ。

全体のシステム構築は大手ITベンダー(NECや富士通<6702>等)が行うが、各製造現場内の部分は同社が担当する。この領域は同社が非常に強い分野なので、このビジネスへの取り組みを強化する方針だ。同社がこの分野で強いのは、ハードウェア(部品、モジュール、組込機器等)についてのソリューション力があること、アプリケーションを含めてソフトウェア開発での展開力があること、さらに最大の強みはトヨタグループ各社との長い付き合いにより製造現場を知り尽くしていることだろう。結果として、この分野への他社の参入は容易ではなく、今後の同社の展開が楽しみな分野である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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