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【注目トピックス 日本株】ケンコーマヨ Research Memo(4):小型形態のロングライフサラダがPB商品として採用される

2016年7月11日 16:26

■業績動向

(1) 2016年3月期業績の概要

5月10日付で発表されたケンコーマヨネーズ<2915>の2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比11.0%増の66,933百万円、営業利益が同14.5%増の3,436百万円、経常利益が同23.4%増の3,426百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同27.0%増の2,085百万円となり、2月8日に上方修正した業績予想を上回る好調な決算となった。売上高は4期連続、営業利益は2期連続で過去最高を更新し、経常利益は6期ぶり、当期純利益は9期ぶりの最高益更新となる。

同社の主要対象市場である外食、CVS、スーパーそれぞれの業界動向について見ると、外食業界は居酒屋の低迷が続いているものの、インバウンド消費拡大の効果もあってファミリーレストランなどが堅調に推移しているほか、2015年後半以降ファストフードの売上も回復傾向に転じており、全体では年度を通して堅調に推移した。また、CVSの日配品売上高についても、既存店ベースで前年同月比2~4%増と堅調に推移した。これは単身世帯の増加や女性の社会進出などによる「個食化」の進展により、弁当やサンドイッチ、サラダ類などの需要が拡大していることが背景にある。統計では既存店ベースのみでの発表となっているが、全店ベースだと5%以上の伸びになっていると見られる。同様の理由で、スーパーの総菜売上も前年同月比5〜8%増で推移しており、外食市場とともに中食市場の拡大基調が続いていることがうかがえる。

同社の業績が好調だった背景には、このように業界環境そのものが堅調だったことに加えて、顧客ニーズにマッチした新商品や新メニューの提案活動に継続的に取り組んできたことが挙げられる。特に、外食企業においては人手不足が続くなかで、美味しさやヘルシーさを維持しながらも簡単に調理できるメニューの開発が求められている。同社ではこうした課題を解決するメニュー提案活動を行うことで、新規顧客の開拓や既存顧客内の取引シェアを拡大し、業界平均を上回る売上げ成長を達成したものと考えられる。

同社の売上高を分野別で見ると、CVS向けが前年同期比約3割増と最も大きく伸張したほか、外食、量販店など主力市場でも増収となった。CVS向けではタマゴ加工品が弁当やサンドイッチなどで新規採用が相次いだことに加え、単価が100〜120円と手頃な価格帯で、日持ちもする小型形態のロングライフサラダがPB商品として採用され、ヒットしたことも売上好調の要因となった。また、外食業界向けでは、人材不足が深刻化するなかで「簡単な調理で美味しい商品を提供したい」というニーズが高まっており、こうしたニーズにマッチした商品提案を行えたことが増収につながっている。低迷が続く居酒屋業界向けにおいても、サラダ商品を中心に取引シェアが拡大し、前期比で増収となっているのが好例と言える。また、ファミリーレストラン向けではサラダバー向けのサラダ類の売上も好調だった。

経常利益の増減要因を見ると、増収効果で989百万円、静岡富士山工場の稼働率上昇を中心とした生産性向上で586百万円、原油価格の下落などによる物流費のダウンで70百万円の増益要因となり、一方で、主に卵価高騰による原材料価格の変動で563百万円、人件費やIT投資など固定経費等の増加で432百万円の減益要因となった。

営業外における持分法投資損益は81百万円の損失(前期は246百万円の損失)となった。第1四半期に中国の関係会社の株式を全て売却したことで、中国の持分法投資損失が第2四半期以降なくなったことが主因だ。インドネシアの関係会社の持分損益は19百万円の損失(前期は69百万円の損失)となった。期中にマヨネーズの販売を一時中止した影響(現在は販売を再開)で計画には届かなかったものの、前期比では若干損失が縮小した。

なお、特別利益として中国の関係会社の売却益205百万円を計上した一方で、特別損失として国内工場の固定資産除却損595百万円、減損損失283百万円を計上している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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