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土地の名義変更で相続トラブル発生続出、50人以上の同意必要な例も

不動産の名義が変更されていないと相続が複雑になる

不動産の名義が変更されていないと相続が複雑になる

 相続トラブルが発生することが多いのが、土地に関する手続きだ。中でも「名義変更」には注意したい。

 50代のAさんは最近、父親が残した実家の土地を相続した。だが後日、叔父(父の弟)からの電話で、こう告げられた。

「あの土地は親父(Aさんの祖父)の名義のままだ。相続するには、相続人の許可をとって名義変更する必要があって大変だぞ」

 てっきり父親が祖父から相続したと思っていたAさんは不動産登記を確認すると、確かに祖父名義のままだった。調べると父の兄弟やその子など、相続人が出るわ出るわ。Aさんは名義変更のため、北から南へと駆け回る膨大な労力を強いられた。

「相続の際、土地の名義が変更されていないままのケースがよくあります」と指摘するのは、一般社団法人しあわせほうむネットワーク/司法書士法人リーガルサービス代表の野谷邦宏氏。その場合、「相続人調査」を行なう。

「不動産の名義人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本を取得し、相続権を継承している全員の戸籍謄本をたどって、誰が相続人なのか明らかにします。相続人が大勢になるケースが多く、北海道から九州まで相続人がいたり、中には“50人以上の相続人がいた”という事例もあります。また、登記名義が江戸時代末期のものだったということも相談事例でありました」(野谷氏、以下同)

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