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五輪の株式市場への影響 シドニーからリオまで5大会を検証

 開催が決定した月から五輪開催月までの上昇率はこちら。

■シドニー
S&P/ASX 200(1993年9月~2000年9月)の上昇率は72%
■アテネ
アテネ総合指数(1997年9月~2004年8月)の上昇率は31%
■北京
上海総合指数(2001年7月~2008年8月)の上昇率は24%
■ロンドン
FTSE100(2005年7月~2012年7月)の上昇率は9%
■リオデジャネイロ
ボベスパ指数(2009年10月~2016年7月25日)の上昇率は▲8%

【※各月の始値ベースで計算。ボベスパ指数は2009年10月の始値と2016年7月25日の終値で計算】

 もちろん世界的な景気の影響や自国の経済成長率なども関係するため、一概には五輪効果とは言い切れないが、各国の株価指数を見る限りリオ五輪開催のブラジルを除いてほとんどの国が上昇している。特に顕著なのが、シドニー五輪を開催したオーストラリアで、開催決定以降の7年間で72%の上昇を見せた。

 北京五輪が開催された2008年はリーマン・ショックが起こり、中国の株式市場もその影響を受け大きく下落したが、五輪開催約1年前の2007年10月の過去最高値を記録した期間までで計算すると、176%近くの上昇率だった。

 2000年以降に開催した夏季五輪5大会の株価指数上昇率は平均で25.6%。ちなみに東京五輪開催が決定した2013年9月の始値をもとに、この平均上昇率をあてはめると、日経平均株価は約16900円、TOPIXは約1395ポイントという想定になり、すでにその水準に近いところまで達している。

 昨年2015年には開催競技場の建設やエンブレムの問題などが浮上し、先行きに不安もある東京五輪だが、はたして2020年の開催に向けて株価はどう推移していくのか、注目していきたい。

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