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【注目トピックス 経済総合】NYの視点:FOMCメンバー、9月の利上げも選択肢

2016年8月17日 7:37


米連邦準備制度理事会(FRB)は17日に7月、26−27日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表する。米FRBは7月のFOMCで市場の予想通り金融政策を据え置いたものの、声明は「タカ派寄り」との受け止め方が大半だった。9月の利上げにもオープンな方針を示したものの、利上げの時期に関して明確に言及しなかったため、市場の利上げ観測を押し上げるにはいたらなかった。FOMC終了直後の金利先物市場での利上げ確率は、開催前とほぼ同水準を維持した。

FOMCは7月会合で、「米国経済のリスクは軽減した」と指摘。英国の欧州連合(EU)離脱決定が金融市場に与えたショックも短期にとどまり、新興諸国市場も英国の国民投票前の水準に戻した。また、米国の労働市場も6月雇用統計の改善で4月、5月の弱さが一時的である可能性が強まり、リスク警戒感が大きく後退。経済や労働市場の見通しを上方修正した。さらに、6月会合では金利据え置きを支持した米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は7月会合で再び0.25%の利上げを主張し、据え置き決定に反対した。

ただ、米国経済指標は依然として強弱まちまちで先行きには不透明感が強い。米国経済は7割が消費で占められるため注目されていた最新の7月小売売上高は前月比で横ばいにとどまり3月来で最低の伸びにとどまった。GDPの算出に使用される自動車ディーラー、ガソリンスタンド、建材などを除いたコア売上高も横ばいと年初来で最低となった。最新の7月消費者物価指数(CPI)も予想外に低下するなど、インフレは下げ止まったものの上昇ペースは鈍い。

年内の利上げも危ういと見ている市場関係者も少なくない。そんな中、FOMC関係者は依然として米国経済や利上げ見通しに関して楽観的。ダドリーNY連銀総裁は16日のインタビューで、市場の米国の利上げの織り込み率が低過ぎると指摘。ダドリー総裁は、イエレンFRB議長やフィッシャー副議長とともにFOMCの中でも影響力が強いと考えられている。このため、同総裁の発言は市場で重要視される。ダドリー総裁は下半期の米国経済の成長が上半期を上回ると見ており、インフレも上昇基調にあり「9月会合での利上げの可能性はある」と言及。米アトランタ連銀のロックハート総裁も16日の講演で、「年内、少なくとも1回の利上げが正当化される可能性がある」と述べた。総裁は9月の利上げの可能性も除外せず、年2回の利上げも「想定可能だ」とした。ロックハート総裁はまた、労働市場が「最大雇用に近づいている」とし、「経済の勢いが抑制されたとは思わない」との見解。第2四半期GDPの弱さも「過剰に強調されている」と指摘した。ロックハート総裁は2016年のFOMC投票権を有さない。

米金利先物市場で9月の利上げ確率は一時10%台で推移していたが、再び20%台へ上昇。12月の利上げ確率は48%近辺から51%へ上昇した。議事録では9月、または、年内の利上げの可能性を探る。ただ、来週にカンザスシティー地区連銀がワイオミング州ジャクソンホールで開く年次会合で予定されているイエレンFRB議長の講演前には大きくは動きづらいと見る。

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