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薬代が割引となる「お薬手帳」 アプリ化で持参も容易に

 ただし、この割引が適用されるのは、6か月以内に同じ薬局で調剤を受けた場合だけなので注意したい。6か月以上あいている場合や、別の薬局を利用した場合は安くはならない。また、大病院の目の前にあって、事実上その病院の処方箋を大量に引き受けているような「大型門前薬局」も、割引の対象にならないことがあるので、気になる人は薬局に確認してみよう。

 必ずしもすべての場合で薬代が安くなるわけではないが、お薬手帳を記録することで薬の重複や残薬の無駄をなくし、節約につなげることも可能だ。別の病院で同じような薬をもらっている場合は医師に手帳を見せて確認したり、飲み忘れで家に薬が余っている場合は正直に申告することで、無駄な薬の処方を減らすことができる。

 ちなみに、今回の診療報酬が改定される前は、「お薬手帳は使っていない」と断るほうが医療費は約20円安くなるしくみだった。お薬手帳をめぐる診療報酬の扱いは二転三転してきた経緯があり、「お薬手帳は断るほうが薬代は安くなる」と思い込んでいる人も少なくない。

 お薬手帳を持参すればすべての場合で医療費が安くなるわけではないが、断ることで安くなることはないので周囲に人にも教えてあげよう。

文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー・ライター)

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