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【注目トピックス 日本株】UMN Research Memo(1):事業化はやや足踏み状態だが、感染症ワクチン業界では“オンリーワン”の存在

2016年8月29日 16:43

UMNファーマ<4585>は、インフルエンザなど感染症ウイルスの予防ワクチンの「研究開発」と「製造」の2つの機能を有する希有なバイオ医薬品メーカーである。

インフルエンザは全世界で毎年300~500万人が感染(内死者25~50万人)している。最近では、エボラ出血熱やデング熱、そして、ジカウイルスのような熱帯地域における感染拡大によるパンデミック(感染の世界的流行)が発生している。また、ノロウイルスは、予防ワクチンがないのが現状である。ウイルスは遺伝子変異を繰り返し、鳥インフルエンザや豚インフルエンザは人間にも感染するようになり、従来のワクチンでは効かず、常に新しいワクチンのデザインと大量供給が求められるようになった。

同社では、現在遺伝子組換え技術を用いた次世代インフルエンザワクチン(UMN-0502)の本格的商用生産に向けて、インフルエンザワクチンの日本国内製造販売認可の審査、並びに米国向け季節性組換えインフルエンザワクチン(商品名Flublok® UMN-0502と同一成分)原薬輸出のため製造所承認のFDA申請準備段階にある。

「業績」の視点として、2016年12月期第2四半期の連結業績では、次世代インフルエンザワクチンの国内審査は続行中で、2016〜2017年シーズンのワクチン商用生産は見送りとなった。それに伴い累積損失額の増大、一時的な債務超過(第2四半期末時点)など財務構造上の不安定さが見られた。次世代インフルエンザワクチンの商用生産開始に向けて、来シーズン前に承認認可されるかが正念場となる。

「成長」の視点として、同社の次世代インフルエンザワクチンの日本・米国での同時大量供給は可能性を秘めたビジネスである。その根拠をいくつか列挙すると、1)新ワクチン製法が在来製法よりアドバンテージを有すること、2)ワクチンのビジネスバリューチェーン(開発・製造・販売)で強力な「グローバルエコシステム(パートナー連携)」が確立していること、3)「ワクチン創薬」と「原薬生産」のハイブリッド型ビジネスモデルは他社の追随を許さないこと、4)米国向け原薬輸出事業では下振れリスクにも影響されないほど高い利益構造であること、5)パンデミック対応「国家戦略物資(ワクチン)」の国内生産基地としての社会的使命があること、などが挙げられる。

「事業リスク」の視点では、本事業は成長の可能性はある反面、不確実性とリスクが数多く存在する。冬場のわずか数ヶ月間で国内・米国市場へ数千万接種回分のワクチン大量生産・出荷に適応できるか。あるいは、品質、納期、収率などのトラブルが生じた場合、迅速に最適手段で解決するオペレーション力があるか。さらに、新ワクチンの販売・在庫・返品予測リスク、次世代ワクチンの開発リスク(製造販売認可)、投資や資金調達リスクなど多種多様な不確実性を見極め、俊敏かつ適切な対応ができるかがキーとなってくる。言ってみれば、半導体やスマートフォンメーカーのような大量生産・大量販売型オペレーション力が求められると言っても過言ではない。

■Check Point
・研究開発ベンチャーから「バイオ医薬品製造」へ転進するためにアライアンス活動強化
・「バイオ創薬技術」と「製造技術」の両輪でウイルス感染症に対する予防ワクチンの研究開発に取り組んでいる
・ROE、ROAなど条件が整えれば配当についても検討していく

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水 啓司)

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