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米利上げ 9月と12月の年内2回の可能性ありとの見立て

 市場関係者が注視する「利上げ」とは、中央銀行(日本でいえば日銀、米国ではFRB)による「政策金利の引き上げ」を指す。

 政策金利は中央銀行が一般の銀行に資金を貸し出す際の金利で、乱暴にいえば“政策金利を下げるほど企業がお金を借りやすくなり、景気刺激策になる”と考えられている。日本では今年2月から、日銀がマイナス金利を導入している。

 米国でも、2008年のリーマン・ショック以降、事実上の「ゼロ金利」が続いてきたが、FRBは昨年12月にわずかながら金利を引き上げ、ゼロ金利を解除した。

「その後も数か月に1度のペースで利上げが続くとみられていたが、今年に入って中国経済の減速懸念などが広がり、『2度目の利上げ』は見送られてきた。そうしたなかでついにイエレン議長が、“米国の景気は安定したから、もう一度利上げする”と宣言したわけです」(証券会社関係者)

 マイナス金利導入で日本の株価・為替が乱高下したことからもわかるように、政策金利の変更は相場動向に大きく影響する。「世界の基軸通貨である米ドルの金利が変われば、世界中の市場に動きが出てくる」(同前)とみられており、投資のプロたちは着々と準備を進めているのだ。

 FRBのメンバーらが利上げを判断するFOMC(米連邦公開市場委員会)は6週間に1度、ワシントンで開かれる。直近では9月20~21日、年内は他に11月1~2日、12月13~14日に予定されている。

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