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【注目トピックス 日本株】サイバリンクス Research Memo(1):事業の強化を狙った積極的なM&A。受注は流通、官公庁向けともに順調

2016年9月14日 16:26

サイバーリンクス<3683>は流通業と官公庁向けに基幹業務システム等のクラウドサービスを中心に提供するITサービス会社。主力のITクラウド事業は食品小売業など圧倒的な市場No.1になれる特定分野に的を絞り、過去の事業展開において培った経験、業務ノウハウを標準化し、共同利用型(シェアクラウド)で高機能なサービスを安価に全国規模で提供する体制を整えている。また、和歌山県下で7店舗のドコモショップの運営を行うモバイルネットワーク事業を手掛ける。

2016年12月期第2四半期累計(1月-6月)の業績は、売上高4,679百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益407百万円(同25.9%減)、四半期純利益252百万円(同23.6%減)と減収、2ケタ減益となった。ITクラウド事業で前期にあった官公庁向けの大型案件や、法改正に伴うシステム開発案件の反動減に加えて、モバイルネットワーク事業で総務省が策定した「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」がマイナス要因として働いた。一方、期初会社計画(売上高4,765百万円、営業利益280百万円)対比では、売上高こそ計画を若干下回ったものの、営業利益は、1)利益率の高い流通クラウド分野が好調に推移した、2)ドコモ光などのインセンティブ収入による収益確保に努めたことにより第1四半期が想定以上に好調であったことなどから、計画を上回った。

2016年12月期会社計画は、モバイルネットワーク事業の先行きが不透明であることを手掛かりに期初計画(売上高9,590百万円、営業利益500百万円、当期純利益307百万円)のまま据え置かれた。第2四半期業績の通期計画に対する進捗率は売上高48.8%、営業利益81.6%、当期純利益82.3%となっており、利益は前期(売上高53.7%、営業利益74.9%、当期純利益77.2%)を上回る。弊社では、1)モバイルネットワーク事業の先行き不透明感はあるものの、iPhone7の販売開始や高採算の周辺商材の販売注力により、大きな落ち込みは想定し難い、2)流通クラウド分野の受注が好調であることに加えて、官公庁クラウド分野では自治体情報セキュリティクラウドサービス提供事業者として選定されたことなどを考慮すると、ITクラウド事業が堅調に推移する可能性が高い、——と予想されることから、会社計画は保守的とみている。

同社は2020年までの5ヶ年の中期経営計画(目標:売上高107億円、経常利益11億円、ROE15%以上)にのっとって、ITクラウド事業の一段の強化、拡充を狙ったM&Aを積極化させている。6月に情報交換プラットフォーム(C2Platform)構築に必要な技術を保有する(株)カラカルマインドのソフトウェア開発事業を譲受したほか、11月にはインターネットEDIシステムの運用管理を行う関連会社クラウドランド(株)を完全子会社化する予定。これらの動きに並行して、8月には不採算事業であるクラウドORCA事業を売却した。一方、大規模企業対応の「@rms基幹次期バージョン」の開発はテストフェーズに入ったほか、受注パイプラインも着実に積み上がっており、2017年のリリースに向けて順調に進捗している。弊社では、同社の中期的な成長を占う重要な手掛かりとして、引き続き「@rms基幹次期バージョン」や「C2Platform」などの新サービスの受注動向について注目する。

株主還元に関しては、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としており、減益計画の2016年12月期は前期と同額の1株当たり配当金13.2円(配当性向20.8%)を計画している。同社では、同社株式への投資の魅力を高め、より多くの投資家に中長期的に株式を保有してもらうことを目的に、毎年12月31日現在の1単元(100株)以上保有する株主にQUOカード500円分を贈呈する株主優待制度を導入した。

■Check Point
・2016年12月第2四半期は減収、2ケタ減益ながら、「@rms基幹次期バージョン」を含む流通クラウド分野の受注が順調となっているほか、自治体情報セキュリティクラウドサービス提供事業者として選定されるなど、ITクラウド事業の先行きは明るい
・ITクラウド事業の一段の強化、拡充を狙った積極的なM&Aを行い、事業の選択と集中を進める
・2016年12月期末から株主優待制度(1単元以上保有の株主に500円分のQUOカードを贈呈)を導入

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

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