住まい・不動産

マンション格差の天国地獄 価値下げる要因に「駅徒歩11分」

 一方、“地獄”を見たBさん。

「千葉県のニュータウンのマンションを34年前に約4000万円で購入しました。14階建ての12階で、旧財閥系デベロッパーが作った98平米の4LDK。最寄り駅までは徒歩11分で、東京駅まで乗り換え2回で50分かかります。広くてお買い得な物件だと思っていたので、それなりに値が付くと思っていたのですが……800万円と聞いて愕然としました」

 立地や敷地面積、間取りが違うとはいえ、同じ時期に同じ価格で購入した物件で、資産価値にこれほど差がつく。この「マンション格差」はなぜ生じたのか。

「Bさんのマンションは価値を下げやすい物件の典型です」と話すのは、『マンション格差』の著者で、住宅ジャーナリストの榊淳司氏だ。

「まず、Bさんのケースは『駅まで歩いて11分』というのが最も値段を下げています。東京や大阪など、車よりも電車を使う大都市の場合には駅まで徒歩5~10分でないと値段が下がりやすい。というのも、ネットの中古物件サイトなどでは検索条件が『5分以内』『10分以内』と5分刻みなので、徒歩11分だと『15分以内』に入ってしまい、参照される率が大幅に下がって買い手が付かなくなり値が下がるのです」

 どの鉄道の沿線かによって差が出ることもある。

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