マネーポストWEB「マネーポスト」公式サイト

FiscoNews

【注目トピックス 経済総合】一尾仁司の「虎視眈々」:利上げ見送り想定内も、不透明感を嫌気

2015年9月18日 12:18

○「12月利上げ」メインも不透明感続く

世界の耳目を集めた米FOMC結果は、「利上げ見送り」だった。NYダウを見ると、発表直後に一瞬売られ、その後上昇、イエレン議長の記者会見で反落に転じる目まぐるしい動きとなり、終値は65ドル安。見送り理由とされたのは、低インフレ状況の長期化(ドル高、原油安の影響が大きく、需要もそれほど強くない)、世界経済成長の不透明な見通し(中国減速の影響大、中南米など新興国不安)、最近の金融市場混乱(中国の通貨安懸念、株価暴落不安、利上げシナリオ自体の後退によるポジション調整)の3点が挙げられた。

FRBがあまり言及してこなかった世界経済に軸足を移したこと、米企業収益圧迫要因として挙げられた、「ドル高」、「原油安」、「中国懸念」を織り込んだ決定であること、から妥当な選択と考えられる。ただ、“経済統計次第”としてきた従来のスタンスから踏み込んだ格好で、世界経済に当面、安心感が戻り難いと見られるため、不透明感を強める結果となった。

米短期金融市場で計算される利上げ確率は、10月21%、12月51%。投票権持つFRB理事17人中13人が年内に1度以上の利上げを見込み、年内見送りは4人(前者が2人減、後者が2人増)。記者会見予定の無い10月より、説明機会のある12月が有力視される。そうなると、来年のポートフォリオ構築のシナリオは遅れることになり、もう2ヵ月半ほど、先行き不透明感の強い短期ラリー市場が続く公算が大きくなろう。

最近の米経済統計はマチマチの動き。17日は8月住宅着工件数が前月比3.0%減ながら年率換算113万戸、5ヵ月連続100万戸の大台をキープし、建設許可件数が同3.5%増となったことで底堅さを示した。一方、9月フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数は予想外の−6.0(市場予想+6.0)。マイナスは14年2月以来、水準は13年2月以来。製造業に陰りが広がるリスクがある。

FOMC声明では、「雇用状況の改善は続く」としているので、毎月の雇用統計が最大の焦点になることは変わりないが、擦り寄って来る中国との関係をどうするか、来週の米中首脳会談に軸足が移る。

中国共産党と国務院は17日深夜、異例の政策スタンスを総括する文書を共同発表した(習体制は様々な小組を作り、国務院の権限を剥奪しているとの批判的な見方があり、それに配慮した可能性がある)。市場開放姿勢を強調する内容で、別の場で習主席は「これまでと異なる発展モードへの移行、経済構造の調整、過去の景気刺激措置が浸透中であること」を要因に挙げ、景気減速を認めた。「中国経済は大きな可能性を持っている」とも強調した。国営メディアは、米中高速鉄道建設での合弁会社設立(ラスベガス~ロサンゼルス間370km)、アフリカでの米中共同環境対策、(主に中国内で対策を行う)省エネ基金の共同設立などを、早くも「訪米成果」と宣伝している。

中国に対し、民主化、透明化、市場開放などを求める圧力を先行させるのか、協調姿勢を前面に押し出しての対応となるのか、オバマ政権だけでなく、次期大統領候補の論戦でも焦点となろう。

利上げ見送りで、日本市場にも安堵感が出ると思われるが、先行き不透明感の強まりは頭を抑える要因。安保通過(見込み)で、経済重視路線の強まりを注視することになろう。

出所:一尾仁司のデイリーストラテジーマガジン「虎視眈々」

<FA>

fisco

eth-induction-th

顧客満足度を追求!餃子が大量にもらえるFX会社
餃子最大400個プレゼントをはじめ、次々と魅力的なキャンペーンを展開するヒロセ通商。業界最高水準の取引環境を備え、オリコン日本顧客満足度3年連続1位を獲得した同社を取材した。<続きを読む>

eth-induction-th

トルコリラが金利8%に。魅惑のFXスワップ投資とは
トルコが2年半ぶりに利上げ。FXスワップ投資を始めるなら今が好機か?スワップ投資のメリットと注意点、スワップ投資に最適なFX会社について、マネーポストWEB編集部が検証する。<続きを読む>
  • 2016年に100万円以上の実績も FXは自動で取引してくれる「フルオート」が理想か
  • 話題のロボアドバイザー 投資未経験者や初心者になぜオススメか?
  • 2017年新春号(2016年12月1日発売号)

    大特集は〈2017年の大本命株ベスト35〉。ここからが本番のトランプ相場。「株高新時代」で大化け期待の個別株を藤井英敏氏、戸松信博氏らがランキング形式で紹介。さらに橘玲氏、森永卓郎氏らレギュラー連載陣が独自の視点からトランプ大統領誕生の影響を読み解く。定価620円。お早めにお求めください。

    当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。

    水上紀行ニュースフラッシュ

    2017年新春号(2016年12月1日発売号)

    大特集は〈2017年の大本命株ベスト35〉。ここからが本番のトランプ相場。「株高新時代」で大化け期待の個別株を藤井英敏氏、戸松信博氏らがランキング形式で紹介。さらに橘玲氏、森永卓郎氏らレギュラー連載陣が独自の視点からトランプ大統領誕生の影響を読み解く。定価620円。お早めにお求めください。

    当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。

    小学館雑誌定期購読小学館のプライバシーステートメント問い合わせ広告掲載について

    © Shogakukan Inc. 2017 . All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. 掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。