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【第5回】六本木のキャバクラはとにかく高いぞ!? 1週間で飽きた | 突然マルサがやってきた!

■バースデー・パーティではドンペリのシャンパン・タワー!

 今にして思えば、ずいぶん金をばら撒いちゃったな、と思います。知人が仕事のセールスで困っていたら何百万円単位で契約したし(結果的にはアヤシイ投資話で大損したけれど……)、人と食事に行くときはいつでもどこでも何人でも、全部おごり。とにかくすさまじいまでに散財しました。

 でも、僕にとっては、人を驚かせたり、笑顔にさせることはまさにプライスレスな体験でした。僕は元来ケチな性格なのですが、そういうことにお金を遣うことは大好きだったんです。

 普段お世話になっている会社に出向くときは、ケーキ屋に寄って全員に行き渡るようショーケースにあるケーキをひとつ残らず買っていったし、会社の近所にある団子屋はかなりうまいのでしょっちゅう買い占めてはどこへ行くにも手土産がわりにしていました。

 ケーキや団子なんて、大人買いしたところで別にたいした額にはなりません。それでそこにいる皆がその量に驚いて、喜んでくれるのだから安いものでした。

 またあるときは、レジデンスの同じ棟に住んでいた縁で知り合った友人が、1本100万円もする「ルイ13世ブラックパール」という高級ブランデーのマーケティングに関わっているというのを聞かされたので、

「それじゃあオレも1本買うよ」

 なんて、軽い気持ちでお買い上げ。なんでも世界でも700本程度しかない限定のブランデーだというから、買ったらきっと面白いと思ったのです。もちろん、そんなすごい酒をひとりで飲んでもつまらないので、

「すごい酒のお披露目パーティするよ!」

 と仲間に声をかけたところ、やたらいっぱい集まってきました。しょうがないので、皆に順に注いであげたら、ボトルはあっという間に空っぽに。集まってきた人たちは、まさか飲めるとは思ってなかったみたいで、

「えっ、いいの!?」

 なんていいながら、大喜びしてくれました。ちなみに、空になったボトルは今でも実家に飾ってあります。

 そんな顔を見るのがうれしくて、それからは友人のパーティに招待されると、決まってシャンパンのマグナムボトル(1.5リットルサイズ)を持っていくのが定番になりました。

 なんたって、これを開けるととにかく盛り上がって、楽しいからです。運よく、9リットルの特大ボトルのヴーヴ・クリコ(シャンパン)を入手できたときには、とっておきのパーティに持っていきました。

 さすがにこんな大きいヴーヴ・クリコはかなりのレア物。その場にいる人たちも「初めて見た」と目を白黒させていました。

 めったにお目にかかれないボトルと順に記念撮影したり、皆の歓声をバックに勢いよく栓を開けてグラスに注いで回るのは、最高の気分。10万円はしたと思いますが、むしろ安いくらいだと感じていました。

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