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【第9回】もう一度FXでリベンジ! 種銭は差し押さえを免れた”ヒミツのお金” | 突然マルサがやってきた!

 さっそくFXを再開しようとしたそのとき、ハタと大事なことに気がつきました。現金も不動産も預金口座も、とにかく金目のものは全部差し押さえられたので、種銭がまったくないのです。

 いくらなんでも、ある程度の元手がなければ投資なんてできません。困ったな、と考え込んだところで、いいアイデアを思いつきました。差し押さえを免れたお金があることを思い出したのです。

 僕は脱税の容疑で告発され、罪を認めているので、有罪の判決が出るのはほぼ間違いありません。そうすると、刑事罰が科せられることになります。

 所得税法によると、脱税には5年以下の懲役又は500万円以下の罰金(脱税額が500万円を超える場合は、脱税相当額かそれ以下!)が科せられます。懲役と罰金がダブルで科せられることもあるとか。

 当然ですが、この罰金は本来払うべき所得税や利息にあたる延滞税などとは別に払わなければならないお金です。そう考えるとやっぱり、脱税っていうのは、バレたときのリスクは甚大。きちんと払っておいたほうが絶対にトクです。

 話がそれちゃいましたが、とにかく僕が罰金刑を科せられるのは間違いないということで、国税局の人たちが、

「罰金を払うのに使ってください」

 と言って、3000万円だけ、差し押さえずに残しておいてくれたのです。果たして罰金がこの額でおさまるのかどうかはわかりませんが。

 もちろん、罰金額が決まれば、その時点で持っていかれるのは確実なのですが、とにかく、僕の手元には3000万円があります。

 ヨシ、これを種銭にしよう。これで儲けて納税すれば、国税も検察も文句は言わないでしょう。

■「フィボナッチ・トレード」に手ごたえあり。もう大負けはしない!

 3000万円の種銭が残っていたとはいえ、金銭的に精神的にも余裕があった以前とは、環境がまったく違います。やっぱり元手となる資金が大きいほど利益も出やすいし、リスクを取れればその分期待できる利益も大きい。

 以前みたいにドカーンと派手な取引ができたらどんなにいいでしょう。でも今は、この3000万円を減らすことは許されません。追加できる種銭もないので、一度でも大きな損失を出してしまえばゲームオーバーです。

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