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【注目トピックス 日本株】アウトソーシング Research Memo(7):第2四半期は大幅な増収、営業・経常増益

2016年10月20日 16:11

■決算概要

(2)2016年12月期第2四半期累計決算の概要

アウトソーシング<2427>の2016年12月期第2四半期累計期間の業績は、売上高が前年同期比59.6%増の57,483百万円、営業利益が同31.3%増の1,231百万円、経常利益が同29.0%増の1,294百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同38.2%減の302百万円と大幅な増収及び営業(経常)増益となり、第2四半期累計期間における売上高では7年連続の過去最高、営業(経常)利益も過去最高を更新した。期初予想に対しても、売上高、営業(経常)利益ともに上回る進捗となった。ただ、親会社株主に帰属する四半期純利益が減益となったのは、前期までのれん計上していたM&A関連費用を一括計上(有税処理)※したことによるものである。

※連結上の処理として税金計算に加味されない

売上高はすべての事業が順調に伸びている。特に、海外事業において、前期に進出した欧州及び南米の企業が期初から寄与したことや今期買収した豪州・英国・マレーシアの各企業が新たに上乗せされたことに加えて、各グループ企業間のシナジー創出が増収に大きく寄与した。また、「国内技術系アウトソーシング事業」も独自の人材育成カリキュラムの活用等により伸長したほか、「国内サービス系アウトソーシング事業」も米軍基地向けが順調に拡大した。一方、「国内製造系アウトソーシング事業」はPEOスキームによる長期事業領域への転換を進めている。なお、売上高が期初計画を上回ったのは、今期買収分による上乗せ(約30億円の上振れ要因)のほか、「国内技術系アウトソーシング事業」及び「国内製造系アウトソーシング事業」などを中心にオーガニックな成長が想定以上であったことによる。

損益面でも、のれん償却額の増加(前年同期比556百万円増)や前期までのれん計上していたM&A関連費用を一括計上(337百万円)したことなどにより販管費が大きく増加したものの、増収により吸収したことで営業増益を確保した。営業利益率は2.1%(前年同期は2.6%)に低下したが、上記のM&Aに係る先行費用によるものである。のれん償却額の増加分が営業利益率に与えた影響はマイナス1.0%、M&A関連費用の一括計上による影響はマイナス0.6%であり、その分を加味すると同社の利益率が低下しているとは言えない。

一方、財務面も大型M&Aの実施(現金支出ベースで約74億円)やそれに伴う有利子負債の増加により大きく変化した。総資産がのれんの増加を含め49,857百万円(前期末比34.6%増)と拡大した一方、自己資本は配当金の支払いや円高による為替換算調整勘定※のマイナスにより9,325百万円(前期末比20.0%減)に縮小したことから自己資本比率は18.7%(前期末は31.5%)に大きく低下した。のれんは13,323百万円(前期末比98.9%増)に拡大している。

※円高に伴い海外資産の(円貨換算)評価額が減少したものである

営業キャッシュフローは高い水準でプラスを維持した一方、投資キャッシュフローは大型M&Aにより大きくマイナスとなり、借入金による財務キャッシュフローで賄う形となった。その結果、有利子負債は21,448百万円(前期末比96.7%増)と大幅に増加した。

主な事業別の業績は以下のとおりである。

「国内技術系アウトソーシング事業」は、売上高が前年同期比27.9%増の18,888百万円、営業利益が同10.0%増の1,044百万円となった。IT産業のエンジニアや土木建築産業の施工管理技士等の旺盛な技術者ニーズへの対応が順調に拡大した。2016年6月末の外勤社員数は5,720名(前年同月末比+1,435名、前期末比+978名)と伸びているが、とりわけKENスクールによる教育後配属人数は第2四半期累計で608名、配属1年後のキャリアチェンジ人数が上期累計で317名と業績の伸びをけん引している。また、新卒採用の強化策も奏功しており、今年4月には400名が入社(来期には700名の新卒採用を予定)しており、この分野における同社のプレゼンス向上も見込まれる。一方、利益面では、増収により増益を確保したものの、ホールディングス機能を備え始めたことにより管理費を応分負担するようになったことから、営業利益率は5.5%(前年同期は6.4%)と低下した。なお、一般的な採用単価上昇の影響については、前述した独自の取り組みにより採用単価の上昇を比較的緩やかな水準に抑えることができていると捉えるのが妥当であろう。

「国内製造系アウトソーシング事業」は、売上高が前年同期比12.8%増の15,487百万円、営業利益が同137.1%増の552百万円となった。2016年6月末の外勤社員数は7,482名(前年同月末比+928名、前期末比+19名)の伸びにとどまっているが、これはPEOスキームによる長期事業領域への転換を進めていることが要因とみられる。PEOスキームによる採用人数は第2四半期累計で1,525名、PEOスキームの在籍人数は2016年6月末で4,063名(前期末比1,039名増)と順調に進捗している。利益面でも、採用単価を抑制できるPEOスキームの拡大により営業利益率は3.6%(前年同期は1.7%)に改善した。

「国内サービス系アウトソーシング事業」は、売上高が前年同期比395.7%増の1,475百万円、営業損失が50百万円(前年同期は37百万円の損失)となった。米軍基地内アウトソーシング等が順調に拡大した。特に、沖縄の各基地に加えて、2015年12月に岩国の米軍基地からも受注したことが業績の伸びにつながった。ただ、事業拡大に向けた体制整備のための先行費用により営業損失の状況は続いている。

「国内管理系アウトソーシング」は、売上高が前年同期比27.2%増の356百万円、営業利益が同301.2%増の98百万円となった。国内の労働力不足からメーカー直接雇用の外国人技能実習生が増加しており、その管理業務受託が拡大した。

「国内人材紹介事業」は、売上高が前年同期比73.5%増の592百万円、営業利益が同97.0%増の280百万円となった。既存顧客メーカーの増産に伴うニーズに対応する形で業績は拡大した。ただ、派遣ニーズが強まっている中で、継続的な事業拡大には限界があるとみている。

「海外技術系事業」は、売上高が前年同期比4,728.6%増の8,519百万円、営業利益が同1630.7%増の371百万円となった。前期より進出した豪州及び英国でのM&Aによる寄与や各グループ企業間のシナジー創出により各国政府系からの受注が拡大した。

「海外製造系及びサービス系事業」は、売上高が前年同期比85.3%増の11,780百万円、営業利益が245百万円(前年同期は41百万円の損失)となった。アジアが堅調に推移したことに加え、前期末に進出した南米、さらには今期買収した豪州・マレーシアが加算されることによって大幅な業容拡大を実現し、利益構造も大きく強化された。特に、サービス系は「海外技術系」との連携により、各国政府系からの受託が伸長した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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