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【注目トピックス 日本株】パイプドHD Research Memo(3):自社開発の「SPIRAL®」を売り切り型でなく、ASP型でユーザーに提供

2016年11月7日 16:13

■パイプドHD<3919>の会社沿革

(2)事業内容

a)製品概要
同社グループの主力事業を一言で言えば、自社開発した「SPIRAL®」というプラットフォーム及び関連したアプリケーションソフトを、売り切りではなくASP型でユーザーに提供することである。ソフトウェアの階層(レイヤー)の中で「SPIRAL®」の位置付けは、クラウド型ミドルウェアとも言える。

一般的に多くの企業は業務上のシステムなどを構築する際に、開発・運用のためのハードウェアや基本ソフトウェア(OS)、開発環境(ツール)、データベース、ミドルウェアなどを自社で購入し(または開発委託し)、それらを組み合わせてシステムが稼動するための基盤(プラットフォーム)を構築する必要があり、さらに開発後もそれらを維持する手間(コスト)も必要であった。しかしパイプドビッツの開発した「SPIRAL®」は、開発ツールが搭載されているので各種アプリケーションを簡単に開発することができるだけでなく、データベースも内蔵しているため「SPIRAL®」に格納された顧客データなどの情報資産を各アプリケーションで共有して利用することが可能になる。またこれらのアプリケーションやデータ類を簡単に複製したりデリバリーしたりすることもできる。ここがパッケージ型ソフトと大きく異なる優位性である。

このため顧客企業は、「SPIRAL®」を利用することでアプリ開発のコストを大幅に削減すると同時に、情報の運営(利用)・管理を簡単かつ一括して行うことができる。さらに従量制の月額課金型プラットフォームであることから、コスト削減にも役立っている。「SPIRAL®」の導入企業は、大手金融機関を始めとする著名な企業が顧客に名を連ねている。

昨今のIT業界では多くのサービスが「クラウド型」で提供されており、これらのクラウド型サービスは提供される内容によって様々な呼び方をされている。同社の「SPIRAL®」は「PaaS」(Platform as a Service)と呼ばれる分野に属する。

b)主要製品の内容と価格
上記のように同社の主力製品は「SPIRAL®」というプラットフォーム環境である。これを利用する主要顧客は自社の業務用ソフトなどを社内開発する大手企業や街の中小企業向けなどに開発を行う中小SIer及びWeb制作/Web開発会社である。同社は、この「SPIRAL®」を使って特定業界やユーザー向けに同社自身でアプリケーションを開発し、これらの販売も行っている。このような主要製品はパッケージ販売(売り切り)ではなく、すべてASP型で販売されている。以下は主要製品とその月額価格(最低料金)である。

言うまでもなく同社の事業モデルでは、有効(有料)アカウント数が増えることが売上高増につながる。ただし下記に述べる料金はあくまで基本料金あるいは最低料金であり、実際は利用するデータ量によって料金が変わる(従量制)ため、単純にアカウント数×基本料金=売上高とはならないが、売上高動向を見るうえでは有効アカウント数は重要な指標である。

SPIRAL®:同社の主力製品。基本となるプラットフォームでデータベース、開発環境、実行環境などを内蔵している。月額25,000円から。

SPIRAL PLACE®:クラウド型のグループウェアで、Webサイトの作成・更新機能を持ち、同時にSNSとも連携している。グループウェアとしてカレンダーやファイルを共用化しながら、簡単な操作でWebコンテンツの改善・更新やアクセス解析を行うことができ、FacebookやTwitterにもリンクしている。従業員を大量に抱えるチェーン店などから高い評価を得ている。基本料金は月額6,000円から。

SPIRAL EC®:アパレル専用に特化したeコマースのプラットフォーム。アパレル向けECサイトの高級なブランドイメージを追求しながら、同時に更新作業手順を簡素化し、しかも低予算に押さえるといういくつかの課題を同時に解決できる点が業界からは高く評価されている。利用料は流通額の5%を最大とした従量制。

ネットde会計®・ネットde青色申告®:中小企業や個人事業主を対象としたクラウド型の会計サービス。中小企業の決算事務ではブランドを築きつつある。2011年9月に事業を譲り受け、販売を開始した。

スパイラル アフィリエイト®:広告主のアフィリエイト広告の導入や運用にかかる負担や課題を軽減するアフィリエイトASP一括管理サービス。初期費用無料など、「SPIRAL®」ユーザー限定の特典がある。

その他:特定の分野や業種向けのアプリケーションがある。さらに各種の専門会社と提携することで、「SPIRAL®」の利用・応用の拡大を目指している。

c)事業セグメント
以上のような主力製品を中心に、同社では事業セグメントを以下のように分類している。

d)その他連結子会社と事業内容
上記のような主力事業(パイプドビッツ)に加え、同社では下記の子会社群を通じてそれに関連した様々な事業を行っている。

◯ペーパレススタジオジャパン(株)
建設プロジェクトプロデュース&マネジメントやBIMコンサルタント事業を手掛ける。設計や施行に携わる人々を対象としたBIM・CIM人材講座も展開している。2012年5月にBIM建築情報プラットフォーム「ArchiSymphony®」を提供開始した。

◯(株)アズベイス
ASP/SaaS型コールセンタープラットフォームサービス「BizBase®」(グループウェア、ワークフロー、勤怠管理、経費精算、交通費精算、商談登録、顧客管理、作業進捗、タイムカード、シフト管理、画面共有・リモート操作、ポイント管理等)を開発、提供している。

◯(株)パブリカ
自治体や官公庁のオープンデータを活用したサービスを提供する専門会社。官公庁や自治体、さらに民間企業などに死蔵されているデータのオープン化を促し、活用するサービスを開発し、自主運営を目指す。自治体広報紙のネット配信「マイ広報紙」のシステムを開発。

◯(株)ウェアハート
(株)講談社が刊行する女性誌「ViVi」のEC展開を目的に2015年7月に設立され、主にシステム開発、サイト構築、商品の仕入れ及び物流等の部分を担い、アパレル・ファッション業界をリードする情報発信並びに新商品、新サービスの提供を行っている。

◯(株)ゴンドラ
それまでのメディアストラテジーカンパニーを2016年3月1日付で分社化した。広告ソリューション、Webソリューション、ソーシャルマネジメントの3つのサービス領域を展開する。企画、制作、システム開発、運用面における独自のサービスメニューと、「スパイラル アフィリエイト®」「SPIRAL®」「Sprinklr」等情報管理プラットフォームを活用したIT技術を掛け合わせることにより、企業の経営課題の解決や事業活動の最適化をワンストップで実現することを可能にしている。

◯(株)フレンディット
eコマースに関するシステム運用、オンラインショップ運営、施策レベルのオムニチャネルを総合的に支援する。顧客の共通課題である人手不足・経験不足を補い、ITによる業務最適化から商品/会員/購買データ利活用の推進まで、「販売・売上」に直結するマーケティング活動をプロデュースしている。それまでのアパレル・ファッションカンパニーを2016年3月1日付で分社化した。

◯(株)美歴
美容室向け電子カルテアプリ「美歴®」を中心としたITサービスの提供を通し、1人でも多くの美容に携わる人たちの価値向上に貢献し、美容をもっと身近に楽しめるものに、人々の生活をより豊かにすることを目指し事業活動を行っている。それまでの美歴カンパニーを2016年3月1日付で新設・分社化した。

◯(株)カレン
情報資産を統合し、ユーザーへのベストメッセージングを実施する中で、Webアクセスの向上及びロイヤルユーザーを育成するデジタルCRM(コミュニケーション・データマネジメント設計、メッセージのクリエイティブ・構築、メッセージのデリバリー、効果検証等の運用サービスの提供)を主力事業とする企業。情報資産利活用とITソリューションのノウハウを持つパイプドビッツと、常駐型のマーケティング支援に強みを持つカレンとの事業シナジーを指向し、2015年12月に出資比率を上げて子会社化した。

◯(株)ブルームノーツ
元々同社の社内人材育成・教育等を行っていた部門を外部顧客向けにも同様の人材教育を行うために分離・独立し2016年10月3日付で子会社化した。中小企業の人材育成の課題解決のため、企業独自のノウハウをプログラムとして体系化し、運用を支援する人材育成代行事業を行う。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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