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【注目トピックス 日本株】アクセル Research Memo(6):業務提携で遊技機器市場以外へ進出し、従来の技術・ノウハウを生かして更なる成長

2016年11月22日 16:24

■今後の見通し

(3)業務提携の動きについて

アクセル<6730>は2020年3月期以降も更なる成長を目指していくため、遊技機器市場以外への展開を業務提携なども交えながら取り組み始めている。遊技機器向け製品で培ってきた技術・ノウハウを生かしてその他市場向けの育成を図っていく。既存製品では、組み込み機器向けグラフィックスLSI「AG903」の営業活動を推進し、顧客の拡大に取り組んでいるほか、2015年3月期にリリースしたソフトウェアムービーコーデックの「H2MD」についても協業先を広げつつある。いずれも短期的な業績に与える影響は軽微なものの、数年後には収益への貢献が期待されるビジネスとして注目される。2016年4月以降の取り組み状況については以下のとおり。

a)ザインエレクトロニクスと業務提携発表
2016年4月にファブレス半導体メーカーのザインエレクトロニクスとの業務提携を発表。業務提携の主な内容は、遊技機器市場向けのビジネスにおいて、相互が保有する製品・技術について協議検討し、顧客向けトータルソリューションを共同で企画・提案していくこと、また、事務機器市場においてシステムLSIの共同開発を検討し、ザインエレクトロニクスの高速インターフェースLSI、アナログフロントエンドLSI、表示制御用LSIと併せて顧客に企画・提案していくこと、の2点が挙げられる。

両社は同じファブレス半導体メーカーではあるものの、同社が遊技機器市場に特化したグラフィックスLSIを主力事業としているのに対して、ザインエレクトロニクスは事務機器や家電、通信機器、車載機器など幅広い市場に向けて、ミックスドシグナル及びアナログ半導体を主力事業としており、事業領域や技術領域が重ならず補完関係にあることからシナジー効果が期待される。

現状は、技術検討会を定期的に開催し、今後の協業内容の具体化についての検討を進めている段階にある。事務機器向けなどについては製品開発からスタートするため、事業として具体化するまでにはもう少し時間を要するものと予想されるが、同社にとって今まで未開拓領域でもあるため、協業がスタートすれば新たな収益源として期待できることになる。

b)リッチラボと「H2MD」で協業開始
2016年5月にヤフー<4689>の子会社でインターネット広告の開発・制作会社であるリッチラボと、「H2MD」を利用したインターネット動画広告の表現拡大に向けた取り組みで協業していくことを発表した。「H2MD」は同社が開発したソフトウェアムービーコーデックで、Webページ内で自由に動画を表現・制御できることや、高い動画圧縮伸長技術によりメモリ使用量が大幅に削減可能なことが特徴となっている。例えば、複数動画の同時再生や、動画の重ね合わせ演出なども可能となる。利用シーンとしては、動画広告やゲーム分野、VR分野などが想定される。

協業の狙いは、リッチラボが持つ動画広告分野における高い企画・制作力の中で「H2MD」を活用してもらい、動画広告を通じて「H2MD」の表現力の高さ、あるいは動画圧縮伸長性能の高さ等の認知度を向上し、ゲームや映像制作、広告業界などでの普及拡大を進めていくことにある。なお、2016年7月には「H2MD」のUnity※プラグインの提供も開始しており、Unityを使って開発を行っているゲーム会社などでの導入も期待される。

※米Unity Technologiesが提供するマルチプラットフォームなアプリケーション統合開発環境で、ゲーム開発会社などで利用されている。

既に、複数の採用が進んでいる。売上高としてはIP使用料を計上する格好であり、まだ業績に与える影響は軽微となっているが、同社では当面の目標として、売上総利益で100百万円を目指している。

c)エスディーテックに出資
2016年6月に車載機器向けソフトウェアの開発会社であるエスディーテックに出資(60百万円)したことを発表した。エスディーテックは、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)のスペシャリストが集結し2015年6月に設立されたベンチャー企業※で、自動車HMI(ヒューマンインターフェース)関連市場で、デザインエンジニアリングや車載機器向けのソフトウェア製品の開発を中心に展開している。ベンチャー企業ではあるものの、複数の大手自動車メーカーと開発プロジェクトを進めるなど、技術力では高い評価を得ている企業となる。

※創業メンバーが同業の(株)エイチアイからスピンアウトして設立した会社。

今回の出資は、エスディーテックが得意とする車載機器向けを中心とした組み込み機器市場に対して、同社の動画コーデック(H2MD等)を普及させることを狙いとしている。車載用ディスプレイはセンターコンソール部分の高精細化、大画面化だけでなく、インスツルメントパネル部分においても3Dグラフィックスなどの採用などここ数年で表現力が向上しており、今後もヘッドアップディスプレイの普及が見込まれるなど、技術進化が続く領域として注目されている。同社が今まで遊技機器向けディスプレイで蓄積してきた高性能な動画コーデック技術が生かされる領域の1つとも言える。短期的な業績への影響はないものの、車載機器市場を主戦場とするエスディーテックと協業することによるシナジー効果は大きく、今後の事業展開が期待される。なお、出資比率については持分法適用対象とはならない水準となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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