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【注目トピックス 日本株】イグニス Research Memo(3):3Qだけで見ると「ぼくとドラゴン」などが好調で増収となる

2015年9月24日 16:03

■決算動向

(1) 2015年9月期第3四半期の業績

イグニス<3689>の2015年9月期第3四半期(2014年10月−2015年6月期)の業績は、売上高が前年同期比14.5%減の1,120百万円、営業損失が313百万円(前年同期は営業利益350百万円)、経常損失が395百万円(前年同期は経常利益344百万円)、純損失443百万円(前年同期は純利益191百万円)と減収及び営業損失となった。

第3四半期において「ぼくとドラゴン」が順調に立ち上がった「ネイティブソーシャルゲーム」が伸びたものの、「無料ネイティブアプリ」と「全巻無料型ハイブリッドアプリ」の落ち込み分を賄うことができなかった。特に主力の「無料ネイティブアプリ」については、今後の広告収入拡大の足掛かりとして、これまでの小規模アプリ中心から、中・大規模アプリの開発へと移行を進めているが、その移行期に当たるところに急激な環境変化の影響が重なり、想定内及び想定外の両方の要因が業績の足を引っ張っている。また、「全巻無料型ハイブリッドアプリ」についても、無料コミックの一般化などに伴い、ユーザー数の伸び悩みに直面している。

ただ、第3四半期だけで見ると、「ぼくとドラゴン」による業績貢献や「無料ネイティブアプリ」における「breaker(ブロック崩し)」が好調であったことから、売上高は前年同期比17.4%増の613百万円と大きく回復している。また、損益面では、「ぼくとドラゴン」と「breaker(ブロック崩し)」の課金売上に対するプラットフォーム手数料や「ぼくとドラゴン」のプロモーション費用が増加したことから第3四半期の営業損失は70百万円と黒字転換には及ばなかったが、5月13日に減額修正した業績予想に対しては想定を上回る進捗と見ることができる。

第3四半期におけるジャンル別の業績は以下のとおりである。

「無料ネイティブアプリ」は、売上高が前年同期比34.4%減の542百万円となった。小規模アプリ中心から、中・大規模アプリの開発へと移行を進める中で、小規模アプリ26本(前年同期は33本)、中規模アプリ7本(同2本)、大規模アプリ1本(同0本)をリリースしたが、そのうち、中規模、大規模アプリ6本については更新型として収益貢献のタイミングが後倒しとなっていることに加えて、これまでの収益源であった小規模アプリのマネタイズの難易度が上昇傾向にあること、小規模アプリのリリース数が少なかったことがMAUの低下を招いたことで減収となった。なお、2015年6月末のMAU(海外を含む)は675万(前年同期は684万)と低下しているが、そのうち、広告単価の低い海外MAUの比率が上昇していることも広告収入の減収要因となっている。なお、第3四半期にリリースした中規模アプリの「breaker(ブロック崩し)」は配信開始から20日で50万ダウンロード(iOS版)を記録するなど好調に推移しており、韓国での配信も開始している。

「全巻無料型ハイブリッドアプリ」は、売上高が前年同期比85.9%減の34百万円と大きく落ち込んだ。第2四半期までに、メガヒット作品である「全巻解禁!キャプテン翼、地獄先生ぬ〜べ〜、JIN- 仁-、ビン〜孫子異伝〜 by グランドジャンプ」(※3月末に配信終了)を含め、ストア型3タイトルをリリースしたが、無料コミックアプリの一般化などに伴い、想定よりもユーザー数が伸びなかったことが大幅な減収を招いている。同社は、事業モデルの転換に取り組むとともに、6月には韓国市場向けのストア型漫画アプリをリリースしているが、しばらくは試行錯誤の状態が続きそうである。

一方、「ネイティブソーシャルゲーム」は、売上高が前年同期比123.9%増の543百万円と大幅な増収となった。今期唯一のタイトルである「ぼくとドラゴン」が順調に立ち上がったことが第3四半期の業績の伸びに寄与した。ただ、利益貢献という点に関しては、ユーザー数の拡大を図るためのプロモーション費用を増加させたことから限定的となったが、その成果もあって、第4四半期に入ってからも順調にダウンロード数が伸びるとともに、ゲーム内イベント実施などによるマネタイズ(課金収入等)も高い水準で推移しているもようである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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