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サブプライム・ショック以降の急激な円高で、多くのFXトレーダーがダメージを負った。 そんな中、06年8月以降、月間ベースで無敗のカリスマトレーダーがいる。 FXで月100万円を稼ぐ〝子育てママ〟の投資法は、他のトレーダーと何が違うのか?


「対円・ロング・ナンピン」の巨大なリスク
 私がFXを始めたのは06年2月。当時の外為市場は、05年からの長期的な円安トレンドの真っただ中。多少円高に振れても、すぐに円安に戻り、「円を売って外貨を買う」という「対円でのロング・ポジション」をとっていれば利益が出る状況が続いていた。
 そのため、昨年8月のサブプライム・ショックで円高が進んだときも、多くの主婦トレーダーは円安に戻ることを期待して、ドルやユーロにナンピンを入れてロング・ポジションを膨らませてしまった。結果的に、これが大損失につながってしまったのだ(知人の中には1500万円を損切りした人もいた)。
 実は、私は、サブプライム・ショックが起きる1年ほど前の06年6月と7月、短期的な円高によってトータルで500万円以上の損失を出していた。やはり、円高になってもすぐに損切りをせず、ナンピンを入れてロング・ポジションを膨らませてしまっていたのだ。大きなダメージを受けたが、そのとき、ナンピンを入れることのリスクと損切りの重要性を思い知った。と同時に、対円でロング・ポジションをとるだけのトレードに限界を感じ始めたのである。
 FXの場合、ビギナーの人ほど、対円でロングから入ることが多い。スワップポイントが得られる上、チャート上は右肩上がりになると利益が出るため、感覚的な分かりやすさがあるからだろう。
 しかし、そもそもFXは通貨のトレードであり「円売り」「円買い」に固有の意味はなく、相場の状況によって使い分けることが望ましい。ロング・ポジションだけだと、わずかなチャンスを狙おうとして無理なトレードになってしまうケースが少なくないからだ。スワップポイントを気にするあまり、キャピタルロスを大きくしてしまっては何の意味もないだろう。
 私は、「外貨を売って円を買う」というショート戦略を覚えてから、売買チャンスのタイミングが増え、勝率が大きく上がった。
 最近の為替相場は円高方向にいったん振れると、短期間で値幅が大きくなる傾向がある。そのため、ショート戦略が成功した場合、利益は大きく伸びやすい。また、ショート戦略を覚えてからは、通貨選びも円にとらわれなくなり、その時々で、より可能性の高い売買サインが出ている通貨ペアを選ぶようになった。現在は、ポンド/円、ポンド/米ドル、ポンド/スイスフランをメーンにトレードしている。その果、06年8月以降、月間ベースでは一度も負けなし。「月100万円稼ぐ」という目標もおおむね達成できている。

損切りを徹底すれば 高レバレッジも怖くない


 私は、売買のタイミングを、「グ ランビルの法則」を基本に、「MA CD(マック・ディー)」や「スト キャスティクス」といったテクニ カル指標を組み合わせて判断して いる。
 グランビルの法則とは、ローソ ク足と移動平均線の組み合わせで 将来の値動きを予想するもので、 ショート戦略に有効な法則が4つ 存在する。まずその4つの法則で エントリーのタイミングを計り、 そのタイミングの精度を高めるた めに、主に「MACD」や「スト キャスティクス」といった指標を 参考にしている(詳細は下囲み記事参照)。 その他にも、直近安値の更新時は、 ショート戦略で非常に勝率の高い エントリーポイントになる。
 ショート戦略を身に付けると、 「円買い」に心理的な抵抗がなく なり、スムーズな損切りができる ようになるのもメリットだ。FX で勝つ最大の秘訣は、上手な損切 りができるかどうかだからだ。ど こで損切りをするのかはコツと経 験が必要だが、分かりやすい例と しては、チャートがテクニカルラ インを予想とは反対の方向に抜け たときは、すぐに損切りをしなく てはいけない。それをスムーズに 行なうためには、売買注文を出す 際、そのラインに来たときに反対 売買をする「ストップ・ロス・オ ーダー」を一緒に出すことを習慣 化しておく。そうすれば、損失を 最小限に抑えることができ、レバ レッジを高くしてもそれほど怖が る必要はなくなるはずだ。

「マネーポスト」2008年9月号に掲載