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為替のプロだけが知っている FX「極上テクニック」5

プロの常識 PART4 重要指標発表直前の値動きを見てトレード戦略を決める

値動きに大きな影響を与えるのはやはり米国景気

相場が大きく動くのは、皆が持っているポジションと逆の方向に動く時だ。だからこそ、相場は少数派に付くことが肝心ということになる。

たとえば米国の雇用統計が発表される時を想定してみよう。

大体、市場参加者の多くは同じようなポジションを持っている。そのため、雇用統計が発表される前の段階で行なわれるポジション調整の動きを見ていれば、市場参加者の多くがどんなポジションを持っていたのかが判明する。買い待ちが多ければ、ポジション調整の時間帯にドルを売ってくるし、逆に売り待ちだったら、ドルを買ってくる。

仮にドルの買い待ちのポジションが大きかったとしよう。この状況下で、雇用統計の数時が非常に良かったとしても、すでに市場参加者の多くはそれを織り込み済みでドルの買い待ちを増やしているのだから、ドルは上がりにくい。逆に、予想外に雇用統計の数時が悪いということになれば、ドルを一気に売ってくる。

したがって、雇用統計の数時が発表された後、あまりドルが上がらないような場合は、市場参加者の大半がドルを買い待ちにしていることになるので、さっさと逃げた方が良い。その後、「もうこれ以上、ドルは上がらない」という見方が広まれば、そこから一気にドルの買い待ちを解消する動きに転じてくるからだ。

このように、重要指標によって為替レートは大きく動くが、いつも自分のシナリオ通りに動くわけではないので、ストップロス(損切り指値)をきちんといれておく必要がある。


プロの常識 PART5 小難しいテクニカル分析は不要 ローソク足だけで十分勝てる

FXの場合、テクニカル分析を多用する人も多いだろう。それも、いろいろな種類のテクニカル分析を器用に使い分けている人がいるが、プロの為替ディーラーが使うテクニカル分析は、以外とシンプルだ。

私もご多分に漏れず、テクニカル分析はローソク足だけで十分と考えている。よく用いているのは、東京市場の始値と、ニューヨーク市場の終値を1本としてみる日足チャートだ。前述したようにシドニー市場の時間帯の値動きは、あまりトレンドに影響しないからだ。

ローソク足を見るときは、まず陽線と陰線の比率に注目する。単純に、陽線が多いときは上昇トレンド、陰線が多い時は下降トレンドという判断が成り立つ。

大切なのはトレンド転換のサインを見逃さないこと。

たとえば「たくり足」。これは、実体の部分が小さく、下ヒゲが長い足のことだが、天井圏や底値圏で出た場合、いずれもトレンド転換が近いことを示唆してくれる。

もうひとつ覚えておきたいのは「寄せ線」だ。寄り引け同値の線で、十字形と同じ形の足になる。これが相場の天井圏で出現すると下落トレンドに、逆に底値圏で出現すると上昇トレンドに転換するケースが多い。たくり足の直後に寄せ線が出た場合は、トレンド転換の可能性がさらに高まる。

トレンドの転換点が分かれば、売買タイミングを計れるようになる。トレンドが転換したところ、あるいはレンジをブレイクしたところでエントリーのタイミングを計り、次のトレンド転換でポジションを清算する。あせって小さく利食いせずに、トレンドが続く限り収益の最大化を目指すのだ。

ただし、本当の意味でのチャンスは、そう立て続けに訪れるものではない。「休むも相場」というが、慎重にエントリータイミングを探ることが、勝てるトレードにつながっていく。

テクニカル分析はローソク足だけで十分

「マネーポスト」2009年11月号に掲載