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注目の企業 3大メーカーで唯一日本から直接投資できる東風汽車集団を筆頭に、海外企業との提携などで独自色を打ち出して生き残りを図る中堅メーカー(吉利汽車中国重汽BYD)に注目。軍との結びつきが強い長安汽車にも妙味。

●業界の位置づけ 自動車を含む輸送用機器の08年の国有企業業界別売上高ランキングは6位。急速に発展している業界だが、売上高は全体の5.5%程度。

金融危機の影響から同年の自動車生産台数もそれまでの22%増ペースから前年比4.7%増へと鈍化した。しかし、政府は自動車産業調整振興計画を積極的に進め、補助金や減税によって自動車購入を支援する「汽車下郷」政策などを導入。09年は同48.2%増と大幅な伸びを見せ、アメリカを抜いて、世界最大の自動車大国となっている。

●現況08年の売上高でみると、1位が東風汽車集団、2位が上海汽車集団、3位が第一汽車集団と4位以下を引き離し、3大自動車メーカーとなっている。販売台数では、上海汽車が1位、第一汽車が2位、東風汽車が3位と逆転しており、この3社(グループ)だけで国内販売の約50%を占める。これら大手は日本やアメリカ、ドイツ、フランス、韓国などの有力メーカーと合弁会社を設立し、勢力を拡大してきた。一方で、国内には中小メーカーが乱立しているため、政府は世界の趨勢に合わせるように、大手企業へ生産を集中させる業界再編を進めている。

●今後の動向3大メーカーに加え、広州汽車、北京汽車、長安汽車などを中核に業界再編が進むなか、中堅以下のメーカーは外資との合弁を模索するなどして生き残りを図っている。たとえば、吉利汽車はスウェーデンのボルボ買収で基本合意し、中国重汽はドイツの商用車大手・マンと資本提携。あるいは、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が出資したことで話題を集めたBYDは、電気自動車を開発して特色を出そうとしている。

一方、あまり特色の見えないその他の中小メーカーは、今後淘汰される可能性が高まっているが、地方政府の抵抗もあって、再編には困難が伴うことも予想される。

注目の企業 各セグメントで有力企業は多いが、成長期待が高いのは、3G(第3世代)携帯電話への投資拡大を続ける中興通訊、ノキアやモトローラなどから携帯電話基板を受託生産する富士康など。

●業界の位置づけ 業界の売上高は全体の4.2%とさほど大きくないが、輸出に占める割合は18.2%と中国の輸出産業の中核となっている。この業界はもともと政府の規制が少なく、外国の技術などを積極的に取り入れてきたため、中国経済躍進の原動力となってきた。

●現況多くの企業が自社ブランドにこだわることなく、諸外国の製造を請け負うことで勢力を拡大。「世界の工場」と呼ばれるほどに成長したが、人民元が徐々に切り上がってきたことで輸出産業の業績が悪化。さらに金融危機が追い討ちをかけ、外需中心の電機・電子部品業界の業績は大きく落ち込んだ。また、価格競争が加速しており、各社は価格低下を規模拡大によるコスト低下で乗り切ろうとしている。そのため、ほとんどの製品が供給過剰状態となり、利益の出にくい体質となっている。09年に農村での家電製品の販売を奨励する「家電下郷」という政策が導入されたが、内需拡大の目的以外に、〝業界の救済策"という意味合いが含まれているのも事実だ。

●今後の動向広大な土地、安価な労働力といった「世界の工場」としての優位性は依然あるものの、すべては輸出の回復にかかっている。世界経済、特に欧米景気の動向に注目。