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一口に中国株といってもさまざまな種類がある。まず大きく分けると、中国本土の「上海市場」「深?市場」、そして「香港市場」の3つがあり、本土市場は「A株」と「B株」に分かれている。A株は中国国内の投資家と認可を受けた外国人機関投資家のみ、B株は国内投資家と外国人投資家が取引できるため、日本から個別銘柄に投資する場合、香港株か、「上海B株」「深?B株」に限られる。
ただし、B株は上海と深?を合わせても上場銘柄数は110社足らずと少なく、ここ数年は新規上場もないため、メインとなるのは香港市場だろう。
香港市場は、大型株が上場する「メインボード市場」と新興の成長企業が多い「GEM市場」に分かれるほか、企業の形態別に3つの区分があり、いずれも日本から投資可能だ。
(1)「H株」 中国本土に本社があり、香港に上場している企業(Hは香港の頭文字に由来)。
(2)「レッドチップ」 香港に本社があるが本土資本が30%以上入った企業(優良株をブルーチップと呼ぶのに対し、中国資本の企業を国旗の色からそう呼んで区別するようになった)。
(3)「その他香港株」 香港の地場企業や香港に上場する海外企業など。
とはいえ、実際に売買する際は、日本のように銘柄名や証券コードで取引できるので、あまり気にする必要はないかもしれない。
ちなみに、香港市場はもちろん香港ドル建てで取引されるが、深?B株も香港ドル建てで、上海B株だけが米ドル建てとなっている。
中国株の取引時間は、日本とは1時間の時差(日本の正午=香港の午前11時)があるため、注意が必要だ。
香港株なら前場が午前11時?13時30分、後場が15時30分?17時。本土株(上海、深?)なら前場が10時30分?12時30分、後場が14時?16時(いずれも日本時間)である。
値幅制限も日本とは異なる。本土B株は前日終値の上下10%までとされているが、香港市場の場合、値幅制限がないため、ストップ高やストップ安になるようなことはなく、1日で2倍になったり、逆に半分になることもあるので注意したい。
いうまでもなく、中国株投資に当たっては、証券会社に口座を開く必要がある。ただし、中国株はいろいろな証券会社で扱われるようになったとはいえ、どの証券会社でも扱っているわけではない。ましてや、取り扱いがあったとしても、本土株を扱っていなかったり、自分の狙った銘柄がなかったりする場合もある。さらに、証券会社によって手数料なども大きく異なってくるので、「どこで売買するか」が重要なポイントといえるだろう。
そこで、中国株をネットでも扱う主な証券会社をピックアップし、そのサービス内容や手数料などを別表にまとめてみた。
まずご覧いただきたいのが、取扱市場と銘柄数である。香港市場だけでなく、上海と深?の本土B株までカバーしているのは、アイザワ、岩井、東洋、内藤とその数は限られてくる。香港市場に目を向けると、多くの会社が「ほぼ全銘柄」を取り扱っているが、ネット証券大手でも取扱銘柄数が少ないケースもある。取扱銘柄数は日々、増加傾向にあるものの、自分の目当ての銘柄の取り扱いの有無については、事前にチェックしておきたい。
次に手数料。中国株の場合、国内の証券会社に支払う国内手数料に加え、現地でも手数料や諸費用(印紙税、取引所手数料、取引所税など)がかかってくる。岡三オンラインやマネックスなどが低コストで目を引くが、約定代金によっても異なってくるので、詳細は各証券会社のホームページなどでご確認いただきたい。
また、外貨建てで取引する以上、為替手数料もかかってくるのでお忘れなく。
これらの手数料を比較すると、さほど差がないように映るかもしれないが、複数の銘柄や頻繁に売買する場合は「塵も積もれば山となる」ので、少しでもリターンを増やすためには、ぜひご自身の目でもチェックしていただきたい。
意外と見落としがちなのが、中国株を特定口座で扱ってくれるかどうかという点である。日本株取引と同様、特定口座なら源泉徴収(平成23年まで10%)で済むが、そうでない場合は、自ら損益を計算したうえで確定申告をしなければならないという手間がかかるので、注意したい。
ほかにも、携帯電話などのモバイル取引ができるかどうかなど、使い勝手の面でも各社の対応はマチマチである。
どうにか口座開設にこぎ着けても狙いをつけた銘柄を扱っていなければ徒労に終わるし、せっかく値上がりしたのに手数料に食われてしまっては元も子もない。コストをなるべく抑え、自分の使い方に見合った証券会社を選ぶことが、成功に近づく第一歩といえる。
「マネーポスト」2010年7月号に掲載



