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FX システムトレード超入門
FX システムトレード超入門
FX システムトレード超入門

システムトレードとは、ひとことでいうと「あるルールを定めて、そのルールに従って売買すること」ということになる。たとえば、朝晴れていたら「ドル買い」、雨だったら「ドル売り」というルールでも、それに従って売買すれば立派なシステムトレードとなる。

しかし、もちろん、それだけで勝てるはずはない。システムトレードで手間なく稼ぐには2つの要素が重要になる。

ひとつは、優れたルールを見つけ出すこと、もうひとつはルールを着実に実行すること。

システムトレードのよいところは、自分でルールを作らなくてもよいというところだ。プロが作った優秀な売買ルールを入手すればそれを利用することができる。仮に複雑なルールであったとしても、内容を理解する必要はない。そのルールでどのくらいお金が増やせるかという成績さえチェックできればいい。つまり、プロの売買ルールを使うことによって、初心者でもプロに匹敵する利益を狙うことが可能になるのだ。

売買ルールが決まったら、あとは確実に実行するだけ。もちろん、手動で買い注文や売り注文を実行してもよいが、その場合、どうしても裁量が入る可能性がある。「もう少し下がるんじゃないか」と考えて買いのタイミングを逃したり、「もうちょっと待てば戻るんじゃないか」と損切りが遅れたりする。これでは、いくら優秀な売買ルールだったとしても期待通りの成果を出すのは難しい。

それを解消してくれるのが自動売買だ。ルールを定めるとパソコンが自動的に新規注文から損切り、利益確定まで行なってくれる。これがシステムトレードの主流になりつつある。

実際に利用するためにはどうしたらいいのか、紹介しよう。

システムトレードで主流になりつつある自動売買。人間の感情を排除して着実に売買を実行する以外にもメリットは多い。

そのひとつは24時間休みなくチャンスが狙えるということだ。専業トレーダーならともかく、サラリーマンでも自営業でも昼間働いているとすれば、トレードできる時間は限られる。毎日3時間トレードができたとしても、その間に利益を確保するのは至難の業だ。それが自動売買であれば24時間実行が可能になる。3時間と比較すれば計算上は8倍の利益を狙える。

トレード時間を長くできるということは、リスクを低減させることにもつながる。仮に毎日3時間のトレードをしている人が100倍のレバレッジで取引をしていたとすると、24 時間なら8分の1、12.5倍のレバレッジで同じ効果が得られる計算だ。金融庁の規制によって8月からレバレッジが最大50倍に規制され、来年8月にはさらに最大25倍までの規制が実施される。レバレッジ規制によってチャンスが減ったという意見もあるが、自動売買を使えば、低レバレッジでも十分な利益を狙うことができる。

この自動売買、どうすれば利用できるのか。ここでは世界中の投資家からシステムトレードのツールとして支持されている2つのシステムを紹介しよう。

まずひとつ目は、メタトレーダー(MT4)。これはロシアのメタクォーツソフトウェア(MetaQuotesSoftware)社が開発したシステムトレードツール。無料で使えることと、チャート機能が優れていることから自動売買を行なわずにチャート分析だけに利用している人も多いという。

チャート分析だけであればMT4を単独で使うこともできるが、自動売買をするためには対応しているFX会社にMT4を接続しなければならない。現在、国内で対応しているのはフォレックス・ドットコムなど数社だけだ。

MT4にはインディケーター、EA(Expert Advisor)と呼ばれる2つのツールを組み込んで使用する。インディケーターはテクニカル指標を表示するためのツールで移動平均線、MACDなど一般的なものから、世界中の投資家が自分でカスタマイズしたオリジナルツールまでさまざまなものが公開されている。

EAは自動売買プログラムだ。こちらも世界中の投資家やプロが開発したものが数多く公開されている。無料のものもあるが有料のものが多い。

つまり、MT4が利用できるFX会社に口座を開き、優秀なEAを見つければ、すぐに自動売買を始めることができる。MT4では、そのEAがどのくらいの能力を持っているか、過去のデータを使って簡単にバックテストができるので、EAの能力を事前にチェックできる。

問題は、優れたEAをいかに見つけるかだが、英語サイトにはEA比較・販売サイトが無数に存在するのに対し、日本語サイトではほとんどない。ただ、日本でもサイト上で活発に情報交換が行なわれはじめているので、それらを参考にするとよいだろう。次ページで登場するカリスマトレーダー・しろふくろう氏のブログでもMT4の使い方が解説されている。

もうひとつ、世界中のFX会社に採用されているトレーデンシー社のミラートレードを紹介しよう。経験豊富なトレーダーが開発した戦略を「ミラーのように映して取引すること」を実現するという意味からこう名付けられている。現在日本ではFXトレード・フィナンシャルなど数社が扱っている。

ミラートレードもMT4と同様、プロが開発した売買プログラムを初心者でも簡単に使うことができる。違うのは、トレーデンシー社が評価をした売買プログラムのみが提供されている点だ。MT4では売買プログラムを自由に開発して販売することができるが、ミラートレードは実際に検証して評価が高い売買プログラムのみが提供されている。また、MT4のEAの多くが有料であるのに対し、ミラートレードでは取り扱いFX会社に口座を開設すれば売買プログラムは無料で使える。

ミラートレードに用意されているのは約1000の売買プログラム。これらはトレーデンシー社によってリアルタイムで監視されており、評価基準を満たさなくなれば削除される。また、新規に優秀な売買プログラムが現われれば追加される。よって、常に入れ替わっている。

評価基準は厳しい。少なくとも3年間、開発者が自己資金などで実際に運用し、成果を出していなければ採用されない。その点ではバックテストよりはるかに信頼性が高いといえる。

以上のように初心者でも手間をかけずにプロ並みの運用が実現できるシステムトレードは今後FXの主流になっていく可能性もあるが、実践する上ではいくつかの注意点がある。

まずはレバレッジを高くしないこと。システムトレードはある程度の期間、運用した場合にプラスになるよう設計されているため、短期間ではマイナスになるケースもある。レバレッジが高いと利益が出る前に強制ロスカットになってしまう可能性もあり、システムトレードの良さが活かせない。資金管理をしっかり行なうことが重要だ。

システムトレードをするからには、自分の判断を廃除することも重要だ。システムトレードではときどきパソコンをチェックするだけで十分だが、そのときに「これだけ利益が出ているなら、利益確定したほうがいいだろう」とか「ここまで損失がでているなら、損切りすべきだ」などと考えて、手動で売買をしてしまうケースが多い。しかしこれでは裁量で取引しているのと変わらない。

売買プログラム、通貨などを分散するのも重要。ひとつのプログラムや通貨に集中させてしまうと、大きなリターンが期待できる半面、大きな損失が発生してしまう可能性もある。裁量でトレードするのであれば複数の戦略や通貨を管理するのは難しいかもしれないが、システムトレードならいくらでも分散することが可能。そのメリットを活かし、プログラムや通貨を分散して安定的な利益を追求したほうが長期的に見れば大きな利益を得ることにつながる。

バックテストに頼り過ぎないのも大事。過去の成績がよくても明日からの相場でうまくいくとは限らない。

次ページ以降では実際にシステムトレードを実践しているしろふくろう氏にその魅力と活用法を語ってもらうとともに、システムトレードツールの開発者の立場からトラヴィスコンサルティングの畠山一教氏にツール選びのポイントなどについて解説してもらう。