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FXは24時間取引ができるし、パソコンで簡単に注文ができるので、「もうこれ以上は下がらないだろう」などと自分の経験や勘に頼って売買をしてしまいがち。これを裁量トレードという。勘が当たれば大きな利益を得られることもあるが、裁量トレードで安定的な利益を出すのは難しい。とくに2008年のリーマン・ショック以降は値動きも激しくなっているため、「なかなか利益が出せない」とあきらめかけている人も多いのではないだろうか。
そこで注目されているのがシステムトレード。あらかじめ決められたルールに沿って売買する方法だ。システムトレードを経験したことのない人にとっては、ちょっと難しく感じるかもしれないが、決してそんなことはない。たとえばチャートのゴールデンクロスで「買い」、デッドクロスで「売り」と決めて、その通りに売買するのもシステムトレードの一種だ。人間の裁量を排除して売買するので「損切りが遅れた」などということもなく、安定した利益が狙える。
ただ、システムトレードでも手動で注文をしていると、「サインは出ているけど、もうちょっと待ったほうがいいんじゃないか」などと裁量の入り込む余地が生まれ、成果を出せないことも多い。それを避けるために有効なのが自動売買プログラムだ。これを使えばシステムトレードで決めたルールに従って自動で発注してくれる。手間なく完璧にシステムトレードを実行してくれるというわけだ。
自動売買にはもうひとつ、大きなメリットがある。プロが作った自動売買プログラムを利用すれば、初心者でもプロと同じ成果が期待できるということだ。
それでは今最も人気のあるシステムトレードツールのひとつ「メタトレーダー4(MT4)」を使った自動売買を紹介しよう。
MT4はロシアのメタクォーツソフトウェア(MetaQuotesSoftware)社が開発したシステムトレードツール。無料で使える上に、自由にカスタマイズができることから世界中の投資家に人気がある。チャート機能が優れているので、自動売買を行なわずにチャート分析だけに利用している人も多い。
MT4 はインディケーター、EA(Expert Advisor) と呼ばれる2つのツールを組み込んで使用する。インディケーターは移動平均線やストキャスティクス、MACDなどのテクニカル指標をチャート上に表示するもの。ベーシックなものからユーザーが独自に開発したものまで、さまざまなインディケーターが公開されており、自分の好みに応じて組み込むことができる。
EAは自動売買のためのプログラムのこと。MT4にEAを組み込めば、決められた戦略に基づいて自動売買をしてくれるわけだ。EAは自分で開発することもできるが、世界中で何万本というEAが公表されている。個人投資家からプロまで、さまざまな人が開発しており、優秀なものもたくさんある。有料のものも多いが優秀なEAさえ見つければ、初心者でもプロと同様の運用をすることが可能だ。
重要なのは「いかに優秀なEAを見つけ出すか」ということ。海外にはランキングサイトなども数多く存在するが、日本にはまだない。自身でもEAの開発を手がけるトラヴィスコンサルティング代表取締役の畠山一教さんは、EA選びのポイントをこう語る。「もっとも大事なのはバックテストの結果です。バックテストは過去のデータを使って、売買の結果をテストしたもので、チェックするポイントは主に4つあります」
畠山さんが勧めるチェックポイントは【1】チャートの種類【2】総トレード回数【3】勝率【4】最大ドローダウンの4つ。
チャートの種類というのは、バックテストが、日足、週足、時間足、分足など、どのような期間のチャートで行なわれたのか、ということ。これはEAの良し悪しを判断するためではなく、そのEAが自分の取引手法に合っているかどうかを判断するためのものだ。

トレード回数は、バックテスト期間中に何回の売買が行なわれたかを示すもの。たとえば勝率100%などと表示されているものでも、バックテスト期間中に数回しか売買が行なわれていなければ信憑性が低くなる。バックテストの期間が長く、トレード回数が多いシステムほど、信頼性が高いデータということができる。
勝率はバックテスト期間中の売買のうち、どの程度勝ったかを示すデータ。バックテストを見るとき、ついこの勝率に目を奪われがちだが、勝率には損益の額が反映されていないことに注意する必要がある。たとえば、勝率90%という場合は10回の売買のうち9回は勝ったことになる。しかし、9回分の利益を1回の負けで失ってしまうこともある。勝率ではそれがわからないから、他のデー タと複合的に判断する必要がある。
ドローダウンは、資産が目減りした時の下落率の事を指す。自動売買では成果が出るまでにある程度の期間がかかるものが多い。成果が出る前に強制ロスカットにならないようにするには資金管理が重要となる。その目安になるのがドローダウンだ。最大でどの程度の資金の目減りがあるのか、事前に知っておくことが必要だ。

では実際に畠山さんが開発したEA「暁(Akatuki)」のバックテストデータを見てみよう。「『暁』はEA初心者のために特別に開発したものです。24時間動き続けるマーケットの中で、統計的に値動きの少ない時間帯にトレンドを見つけてそのことで流れに乗るのが特徴です。そうすることで、リスク発生の確率を減らし、安定した利益を狙えます」(畠山さん)
詳細は表の通りだが、通貨ペアは米ドル/円。売買するの日本時間の朝の数時間だけだ。バックテストの結果、年平均8.42%の利益が期待できることになる。
今回はこの「暁」(デモ版)がさらにバージョンアップした“NEW 暁”を本誌読者のためにプレゼント。売買ルールが比較的シンプルなので、これからシステムトレードに挑戦する人にもピッタリだ。ぜひ試してほしい。




