森口亮「まるわかり市況分析」

直近の株価上昇は本物か?「米国株は強気相場入り」の声が高まっている3つの理由

市場では「強気相場入り」の声も聞かれるようになった米国株式市場の活況(写真:イメージマート)

市場では「強気相場入り」の声も聞かれるようになった米国株式市場の活況(写真:イメージマート)

 米国の株式市場が上昇を続けている。米国の主要株価指数であるS&P500やNASDAQ指数は、直近の安値から20%以上の上昇となっている。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」。森口さんが、これまでの株価推移や米国の金融政策などを分析しながら、今後の見通しを解説する。

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 米国の株式市場が活況です。5月最終週から6月にかけてはビッグイベントを挟んでいたため株価動向への警戒が強かった株式市場ですが、その後も上昇が継続しており、一部市場関係者の間では「強気相場入り」しているとの声も聞こえてきます。今回は、今の米国株が置かれた状況を踏まえて、「強気相場入り」への期待が高まっている理由について、考えてみたいと思います。

【1】底値から20%以上の上昇を達成している

 株式市場は、底値から20%以上の上昇があれば強気相場に転換している可能性があります。米国の主要指数であるS&P500は、2023年6月2日の終値で2022年10月13日の安値から見て22.7%上昇しています。NASDAQ指数においても同期間で31.2%の上昇と、ともに20%をゆうに超える上昇となっています。

 実はNASDAQについては、2月2日時点で一度20%を超える場面があったのですが、この時は下落へと転じてしまい、強気相場入りへの期待は“ダマシ”だったのではないかと懸念されました。しかし、それ以降は安値を更新せずに、再び年初来高値を更新。30%以上の上昇となったため、本格的な「強気相場入り」への期待がさらに強まっています。

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