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【注目トピックス 日本株】メディシノバ Research Memo(5):2つの適応領域において開発を進める

2016年12月27日 16:08

■メディシノバ<4875>の開発パイプラインの動向

(2) MN-001(タイペルカスト)

MN-001は杏林製薬が経口タイプの喘息薬として開発したもので、抗線維化作用・抗炎症効果も持つ。2002年に独占的・全世界(日本、中国、韓国、台湾を除く)での再許諾可能な開発販売のライセンスを取得した(点眼薬を除く)。現在、2つの適応領域において開発を進めており、その動向は以下のとおりである。

a)非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)治療薬
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は近年、メタボリックシンドローム、肥満、糖尿病などの合併疾患として認識されるようになった肝臓疾患で、過度のアルコール摂取がないにもかかわらず、アルコール性肝障害と類似した病気の進行をたどり、肝硬変や肝細胞がんに至る病気である。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の患者数は米国で3,000万人以上、このうち肝細胞にダメージ(炎症、線維化、結節など)がある脂肪肝をNASHと呼び、850万人以上の患者がいる(米国の成人有病率約12%)。NASH患者に肝臓の線維化が進むと通常は元に戻らず、肝硬変に進行することになる。NASH発症の機序はまだ解明されておらず、FDAによって認可されている治療薬もない。

MN-001には抗線維化作用があることが分かっており、NASHから肝硬変への進行を抑制する効果が期待できるほか、動物実験では線維化を改善する効果を示したデータも報告されており、2015年4月にはFDAより、NASH治療適応に対するファストトラックに指定されている。

現在の開発状況としては、2016年3月より高中性脂肪血症を伴うNASH及びNAFLD患者を対象としたフェーズ2治験(40名予定)が開始している。スクリーニング期間(最長4ヶ月間)と治療期間(12週間)と合わせて約7ヶ月間程度となっており、2017年夏頃を目途に終了する予定となっている。評価項目としては、安全性や忍容性のほか、血清脂肪パネルやコレステロール値などの検査、MRIによる肝臓評価などが行われる。

NASHに関しては、患者数も今後世界的に拡大していくことが予想されており、米国では2020年に16億ドル、世界ではピーク時に350~400億ドルと試算する調査機関もあるなど、医薬品業界の中では最も注目されている大型治療薬の1つとなっている。このため開発競争も激しく、2014年には米国のベンチャーであるインターセプト・ファーマシューティカルズがフェーズ2で良好な結果を得て、治験を早期に終了し、フェーズ3を実施中としている。MN-001に関しては動物実験において良好なデータ結果を得ており、今後の治験進捗動向が注目される。

b)特発性肺線維症(IPF)治療薬
特発性肺線維症(IPF)とは、様々な原因により肺(肺胞・間質)が炎症を起こし、線維化することで肺が硬化・縮小してしまい、肺機能の働きが著しく低下する病気のことで、症状としては息切れや乾いた咳が出始め、症状が進行すると自発的呼吸が困難となり、酸素吸入器が必要となる。現在は根治療法がなく、症状の進行を抑制する薬が複数ある程度。患者の3分の2は、診断からの生存期間が5年以内となっている。米国での患者数は約13万人で、希少疾患である。

MN-001は抗線維化作用があることからIPFに対する治療効果が期待されており、FDAが2014年10月にオーファンドラッグに指定したのに続いて、2015年9月にはファストトラックに指定されている。2015年2月にフェーズ2治験(15名予定)のプロトコル承認を得て、2015年10月よりペンシルベニア州立大学にて治験を開始している。同治験では中等度から重度のIPF患者を対象としており、スクリーニング期間として最長3ヶ月間、治療期間として12ヶ月間を予定しており、プラセボ対照二重盲検試験を最初の6ヶ月で行い、残り6ヶ月をオープンレーベル試験で実施する。評価項目としては、呼吸機能検査(肺活量等)の治療前と治療後の変化となる。単一医療施設での治験となるため、治験終了予定時期については未定だが、症例数が15例と少ないため、遅くとも2018年までには終了するものと予想される。

市場規模としては米国で2025年までに30億ドルの規模に達するとの調査機関の予測もあり、今後の開発状況が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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