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【注目トピックス 日本株】明豊ファシリ Research Memo(4):建設の基本構想段階から参画し、施主要求内で竣工させるケースが7割

2017年1月11日 16:07

■事業概要

(5) SWOT分析

明豊ファシリティワークス<1717>の経営を取り巻く外部環境と経営の現状について、SWOT分析を行う。SWOT分析とは、強み「Strength」、弱み「Weakness」、機会「Opportunity」、脅威「Threat」の4つに区分して、組織のビジョンや戦略を企画立案する際に利用する、経営分析の一般的な手法である。

外部環境面での成長機会としては、対建設投資において品質、コストとスピードへの顧客側の意識が高まること、また、企業のコンプライアンス意識の高まりによって、発注プロセスやコストを明確に開示し、建設費用の削減に資するCM事業者へ発注するケースが増えていくことが想定される。また、2014年に品確法が改正され、公共分野において多様な入札方式の導入・活用が推進されていることも、CM事業拡大の追い風となる。特に、築地市場の豊洲移転問題において、プロジェクト管理の杜撰さが明るみとなるなかで、CM事業者の存在意義とその重要性は改めて認識されるようになっている。同業他社との差別化という点においては、一般的なCM事業者の場合、設計工程の完了した段階でプロジェクトに参画するケースが多いが、同社はさらに上流工程となる建設の基本構想段階から参画し、品質、スケジュール、コストを施主要求内で竣工させるケースが全体の7割以上を占めるようになっており、プロジェクト全体をマネジメントできる能力を持っていることが強みの1つとなっている。

一方、外部環境面でのリスク要因としては、新規参入CM業者との競争激化や建設投資循環の影響が挙げられる。ただ、現段階でのCM手法の採用割合はまだ低く、今後は地方自治体など公共分野での普及拡大も見込まれており、影響は限定的と考えられる。また、足元における建設投資は建設物価が少し落ち着きを見せてきたことから、新規案件も増加するなど、当面は堅調な需要が続くと想定される。

内部環境における「強み」としては、独立系であり「フェアネス」と「透明性」において既存顧客から高い信頼を獲得し、それが今では企業風土として新規顧客の開拓においてもプラスになっている点が挙げられる。また、同社は情報の可視化等を目的に開発したプロジェクト マネジメント システムを使って、受注プロジェクトごとの自社のコスト管理を従業員一人ひとりのマンアワーコストで管理しており、フィービジネスにおける生産性向上に対する意識が会社全体で高いことも強みと言える。ワークスタイル面でも、早くからテレワークを全社で導入しており、社内のフリーアドレス化、ペーパレス化を実現している。また、同社は対外折衝においてもすべてペーパレスで行っており、IT技術を積極的に活用することで生産性向上につなげている。

一方、内部的な「弱み」としては専門性の高い人材がプロジェクト数に比例して必要となるため、成長を持続していくためには優秀な人材の継続的な確保と組織力の強化が必要となる点が挙げられる。ここ数年で業界の中での同社のブランド力、知名度は、格段に上昇し、大企業や設計事務所などから優秀な人材も中途採用で集まるなど、ここ数年は年率5%程度の純増ペースで人員が増加している。採用に関しては専門性の高い人材だけでなく、複数の専門的業務に従事できる人材を優先的に獲得することで、1人当たりの生産性をさらに向上していくことを目指している。また、組織力についてもコミュニケーションスキルの向上を中心とした人材育成に取り組んでいる。CM業務ではプロジェクトごとに複数のメンバーが集まって業務を遂行するが、メンバーを束ねるプロジェクト・マネージャーの資質によって、プロジェクトの品質にも差が出てくる。プロジェクト・マネージャーとしての能力を見出すこと、あるいは育成することで組織力の強化が進み、全体の生産性も向上することになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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