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【注目トピックス 日本株】RIZAP-G Research Memo(10):ちょこっとサポート(トレーナー配置)など人的資源も投入

*14:50JST RIZAP-G Research Memo(10):ちょこっとサポート(トレーナー配置)など人的資源も投入
■成長戦略・トピックス

1. 中期経営目標
RIZAPグループ<2928>は2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進中である。2026年3月期のRIZAPグループ連結の営業利益目標は30,000百万円であり、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)は24,000百万円、その他既存事業は9,500百万円である。また2027年3月期の営業利益目標40,000百万円(RIZAP関連事業(chocoZAP含む)は32,000百万円、その他既存事業は11,500百万円)である。chocoZAP事業のKPIとしては、会員数で2026年3月期に275万人、2027年3月期に350万人を前提とする。店舗数は2026年3月期に2,800店、2027年3月期には3,800店を目指す。

2. 今後のchocoZAP展開構想
同社では3つのフェーズに分けた展開構想を描き、それを実践している。フェーズ0(ジムのバリアフリー化)、フェーズ1(ユニバーサルサービス化)、フェーズ2(健康の社会インフラ化)の3フェーズである。立ち上げから2年弱が経過し、現在はフェーズ0(ジムのバリアフリー化)を完了し、フェーズ1にその目標をシフトしていく真っ只中にある。「簡単・便利・楽しい」コンビニジムのコンセプトを確立し、全国1,500店舗、会員100万人超を達成した。フェーズ1(ユニバーサルサービス化)では、品質の向上・普遍的なサービスのレベルアップを追求する。具体的には、ちょこっとサポートやコンシェルジュといった人的なサービスを追加し、“人× DXの最適化”に挑戦する。また、新サービスの導入を強化することで、既存店・新規店の顧客満足度を向上させる。フェーズ2(健康の社会インフラ化)では、豊かで充実した生活の基盤を目指し、他社との積極的協業によるデータ蓄積や官民連携コンビニジムによる地方創生、ウェルビーイングをサポートする様々なサービスを開発する。既にフェーズ1およびフェーズ2の一部の取り組みは開始されており、同社のビジョンは着々と前進している。

3. ちょこっとサポート、コンシェルジュなど人的サービスにより顧客満足度向上策を打ち出す
同社では、2025年3月期の方針として既存会員の満足度向上を掲げた。chocoZAPはサブスクリプション方式であるため、会員数の増加に伴い、退会率を一定以内に抑制することの重要度が増していく宿命にある。同社が打ち出した方向性は“人× DXの最適化”であり、具体的には、ちょこっとサポート導入(トレーナー配置)、コンシェルジュ導入(コールセンター)、清掃の強化である。ちょこっとサポートでは、プラン作りやアプリの使用方法、運動や食事のアドバイス、マシンメンテナンスや清掃など多様な役割を担うRIZAPトレーナーを巡回させる取り組みであり、新規会員やトレーニング初心者にとっては頼りになる存在である。2024年6月末までに、ちょこっとサポートのトレーナー500名体制、コンシェルジュ100名体制、清掃頻度週20回(これまでの2倍)を目指して、大幅な強化が実行されている。chocoZAPのビジネスモデルは“無人”というコンセプトから始まったが、約3店舗に1人程度(1,500店舗に対して500人で試算)の専門人材を配置することで、新たなサービスモデルに進化しつつある。

4. 新サービス第3弾として、カラオケ、ランドリー、ピラティス、CT/MRI(医療連携)などが登場
新サービスの導入も会員の満足度向上に寄与する。同社は、2024年3月に新サービスの第3弾となる7つのサービスをリリースし、順次店舗に導入していくことを発表した。カラオケ、洗濯・乾燥機(ランドリー)、ピラティス、セルフフォト、キッズパーク、ちょこっとサポート(前述)、医療連携である。カラオケで300万人(月1回以上利用)、ランドリーで600万人(月1回以上利用)、ピラティスで100万人(月1回以上利用)、MRI検査/CT検査で520万人(人間ドック受診者)とそれぞれのサービス市場は潜在的に大きく、chocoZAPの参入でさらに市場が拡大する余地がある。同社は仮説検証を繰り返して、成功モデルのみを本格展開するやり方を徹底してきており、新サービス立ち上げにおいても同様である。一部店舗での試験導入の結果、新サービスの導入店は非導入店と比較して利用者数で1.23倍、来館回数で1.11倍、入会者数で1.56倍、と効果が検証できている。店舗ごとに顧客や面積・間取りが異なるため、全店で画一的に導入することはできないが、カラオケで300店舗(2024年6月末まで)、ランドリーで400店舗(同)、ピラティスで700店舗(同)と本格的な導入を実行中である。

5. chocoZAP事業の周辺事業への波及効果に期待
chocoZAP事業は、会員基盤やハード・ソフト基盤が蓄積・拡大していくため、新たな事業が誕生し、既存事業への波及効果も期待できることがわかってきた。新規事業としては広告プラットフォーム事業「chocoZAP Partners(チョコザップパートナーズ)」を、2024年2月より本格展開している。「chocoZAP Partners」は、これまで存在しなかった「体験型コミット広告」であり、会員の自己実現への寄与も狙う。chocoZAP会員100万人以上に対して、商品サンプリング、店内広告、アプリ内コンテンツ、DM配信など様々なチャネルを活用した「体験型コミット広告」を提供できる。店舗各所にはサイネージ(端末)は約3万台導入済であり、同社ならではの顧客接点となっている。収益モデルの観点からは、追加投資がかからないこと、収益性が高いことなどに優れており、現在の本業ではないものの大きなポテンシャルを持つ事業と言えるだろう。事業開始からまもないが23社の出稿や30万個のサンプリングの実績がある。

同社の既存事業との連携も成功事例が出始めた。2024年1月からchocoZAP会員を対象にRIZAPの本格ボディメイクサービスを促進するキャンペーンをスタートしたが、入会者の16.2%がchocoZAP会員からという実績が出ている(2024年3月期第4四半期)。また、BRUNOからのマシン導入やSDエンターテイメントとのピラティスサービスでの連携など、chocoZAP事業と既存事業の双方にメリットをもたらす連携となっており、これらの観点の多くは業績予想に織り込まれていないため、業績上振れ要因にもなるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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