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【注目トピックス 日本株】明豊ファシリ Research Memo(6):2024年3月期はすべての事業セグメントで増収増益を達成

*14:26JST 明豊ファシリ Research Memo(6):2024年3月期はすべての事業セグメントで増収増益を達成
■業績動向

2. 事業セグメント別の動向
(1) オフィス事業
オフィス事業の売上高は前期比8.3%増の1,004百万円、営業利益は同43.7%増の108百万円となった。売上高は6期ぶりの増収、営業利益は2期連続で増益となった。企業がアフターコロナへの新たな動きを模索するなかで、働き方改革及びDXに自ら取り組む先進企業として明豊ファシリティワークス<1717>の認知度が高まり、大企業のグループ統合や中央官庁及び独立行政法人などで「働き方改革」支援及び執務環境整備プロジェクトの引き合いが増加した。在宅勤務の定着化によって民間企業の移転プロジェクトは必ずしも活発とは言えないものの、公共案件や大規模オフィス移転など難度の高い新規案件の受注を多く獲得できたことが増収増益要因となった。都心では2030年に向けて大型ビルの竣工が相次ぐ見通しとなっており、大規模オフィス移転プロジェクトで豊富な実績を持つ同社の活躍余地は大きいと言える。

(2) CM事業
CM事業の売上高は前期比5.8%増の3,047百万円、営業利益は同1.9%増の717百万円と増収増益基調が続き、営業利益は5期連続で過去最高を更新した。既述のとおり、公共分野で多くの自治体庁舎や国立大学等の公共施設におけるCMプロジェクトを受注したほか、民間分野でもグローバル企業の大型研究施設や食品・製薬企業をはじめとした様々な工場へのサービス提供が増加した。また、学校法人や大規模商業施設の再構築、JR東日本の「品川プロジェクト」、大手IT企業等が保有する施設の電気・空調・衛生設備更新等、様々な分野で既存顧客だけでなく、新規顧客からの受注を獲得できたことが増収増益要因となった。

建設コストの上昇が続くなかで、今まではコストの見積もりを自ら行っていた企業も判断が難しくなり、同社に依頼してきたケースが複数件あったほか、計画している建設プロジェクトの実現性を評価してほしいとの依頼も出てくるなど、難度が高まっている建設プロジェクトを円滑に遂行していくための重要なパートナーとして同社の認知度が広がっており、旺盛な受注につながっている。脱炭素化プロジェクトとしては、長野県箕輪町から「令和5年度 町単独地域脱炭素移行・再エネ推進交付金事業 令和6年度分公共施設整備事業CM業務」を受注した。2050年までに脱炭素化を実現するためのプロジェクトで、同社は小学校や公共施設への太陽光発電システムや蓄電システムの導入にあたって、技術的かつ商流上の中立性を保ちつつ、発注者側に立って基本計画策定支援や事業者選定支援等を行う。同実績をもとに他の自治体の脱炭素化プロジェクトの受注獲得が期待される。

なお、国土交通省からは「2023年度地方公共団体における入札契約改善に向けたハンズオン業務」を受注した。受注実績としては10年連続となり、公共分野でのCMの普及に貢献している。同業務は茨城県、長野県及び岐阜県における管内市町村が、発注者体制や地域の実情等に応じて入札契約制度を推進できるよう、課題の整理、新たに導入あるいは改善すべき入札契約制度等において必要となる検討の支援等(ハンズオン支援)を行い、対象団体の入札契約の適正化を推進することを目的としたものだ。

第三者機関からの評価として、日本コンストラクション・マネジメント協会が主催する「CM選奨2024」において、同社がCM業務を行った「雪印メグミルク<2270>イノベーションセンター建設プロジェクトCM業務」「水戸ステーション開発(株) 水戸駅ビルエクセル 基幹設備プロジェクトCM業務」でCM選奨を受賞し、8年連続の受賞となった。また、2023年6月にドイツ・ミュンヘンで開催された国際コンストラクションプロジェクトマネジメント協会(ICPMA:International Construction Project Management Association)主催のカンファレンスにおいて同社は支援した「(株)プラニック プラスチックリサイクル工場建設プロジェクト」が優秀賞(Overall Project Achievement)を受賞した。

(3) CREM事業
CREM事業の売上高は前期比10.0%増の851百万円、営業利益は同9.4%増の150百万円となった。売上高は2期連続の増収、営業利益は4期ぶりの増益に転じた。新規顧客を含む大企業等からの多拠点改修同時進行プロジェクトや地方自治体の公立学校改築計画、金融機関の事業拠点再編等を中心に、「MPS」を活用して効率的なプロジェクト管理や多拠点施設の維持保全とLCC削減等を行うニーズが増加し、増収増益となった。なお、「MPS」の利用料についてはDX支援事業で売上計上しているケースが多く、DX支援事業の売上の大半は「MPS」関連であるため、DX支援事業の業績と合わせて見た方がCREM事業の実態に近くなると弊社では考えている。

(4) DX支援事業
DX支援事業の売上高は前期比101.9%増の363百万円、営業利益は同121.4%増の92百万円と急成長した。顧客のDX支援を推進するため、2023年1月にDX支援事業を全社横断で推進する「DX推進部」を新設したことに加え、「MPS」にさらに新たな機能を追加するシステム開発等を顧客と共同で行い、受注拡大に取り組んだことが奏功した。具体的には、多拠点から収集したデータベースを社内のどの部門と連携させるかといった連携機能や、収集したデータベースを活用してLCC削減のためのシミュレーション機能といったものを追加した。「MeihoAMS」については省庁のオフィス改革コンサルティング業務等で活用しているほか、新築ビル入居プロジェクトにおいて期間限定で利用するケースが多いため売上高としてはまだ小さく、増収分の大半は「MPS」の利用顧客数の増加による。CREM事業において新規顧客が増えれば「MPS」の利用料収入も連動して増えることになる。また、「MPS」だけを利用する顧客も増えたようだ。ストック型ビジネスに近いため、顧客数が増えれば売上高も積み上がることになり、今後も高い収益性が期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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