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【注目トピックス 日本株】Jリース Research Memo(8):保証領域を超えて事業領域を拡大する3ヶ年経営計画を発表

*16:08JST Jリース Research Memo(8):保証領域を超えて事業領域を拡大する3ヶ年経営計画を発表
■中長期の成長戦略・トピック

1. 保証領域を超えて事業領域を拡大する3ヶ年経営計画を発表
ジェイリース<7187>は、2025年3月期を初年度、2027年3月期を最終年度とする3ヶ年経営計画を発表した。新中期ビジョンでは保証領域を超えて「信用で人をつなぐ会社」を目指すことを宣言した。これまで賃料保証業界での成長を目指してきたが、今後は中核事業である住居用賃料保証や事業用賃料保証でのさらなる拡大を前提としつつ、育成事業(不動産仲介事業:子会社あすみらい、医療費保証、養育費保証)、新規事業(IT・システム事業:子会社エイビスを中核とした事業展開等)を含めた複数の柱を打ち立てる方向にシフトする。

2. 3ヶ年経営計画の数値目標:2027年3月期に売上高で200億円超、営業利益で34億円超を計画
3ヶ年経営計画では、積極的な成長を目指しており、高い数値目標を設定した。2027年3月期に売上高で21,170百万円(年平均成長率17.0%)、営業利益で3,465百万円(同10.0%)を目指す。売上高営業利益率では、16.4%と2024年3月期(19.7%)からやや低下を見込んでいる。これは、コロナ禍の特殊要因(手厚い助成金など)がなくなることを前提として保証事業でのリスクを勘案したためである。利益成長とともに自己資本も充実し、2027年3月期末にの自己資本比率は50%以上を達成する計画である。並行して、資本効率も一定以上の水準を目指す。ROEでは20~35%程度を計画する。利益成長を背景に、株主還元を強化する方針であり、配当性向で40%前後を維持しつつ、継続的な増配を目指す。

3. M&A:エイビスを子会社化しITシステム業界に進出
2024年4月30日に同社は、エイビスの発行済株式の100%を取得した。新中期ビジョンが示す通り、保証領域以外への展開の第一弾となる。エイビスは1997年に大分県大分市で創業したシステム会社であり、同社とは同郷であり、システム開発を通じて以前から取り引きを行ってきた間柄である。様々なソフトウェアの開発を行うが、特に環境検査機関向けパッケージソフトの開発及び販売、保守においては、業界No.1であり、全国各地に取引基盤がある。また、病院、介護施設・在宅向け「みまもりシステム」は、世界的に評価が高く、タイ、マレーシア、ベトナムなど国際的な販路を確立している。同社とエイビスの両社は、相乗効果も期待できる。同社にとっては、これまで以上に保証業務のDXを進展させ、優位性を築ける。また、将来的には同社の海外進出においてもエイビスの基盤を活用できる。エイビスにとっても、同社の不動産業界などの顧客基盤の活用により事業機会は拡がる。エイビスの最大の資産は人的資本であり、システムエンジニアを中心に68名の従業員が在籍する。今後の事業体制(役職員)及び事業戦略としては、既存を踏襲し、自主性を重んじる方針である。直近の売上高は1,700百万円を計上した実績がある。これは、コロナ禍での特需の影響であり2025年3月期は売上高1,180百万円を見込んでいる。3ヶ年経営計画では2027年3月期に売上高1,720百万円を目指す。

4. 3ヶ年経営計画における中核事業、既存事業の計画
(1) 住居用賃料保証
主力の住居用賃料保証では、業界No.1の店舗展開をさらに充実させ、日本全国を面で結び、よりきめ細やかな地域密着戦略を実践していく。資源配分としては、拡大余地が高い大都市エリアに集中して人材を投入しシェアアップを図る。店舗数では2027年3月期に47店(現在33都道府県36店)と11店を増加し、47都道府県の全国制覇に近づく。住居用賃料保証業界の市場成長率は年3%程度(同社推定)だが、同社においては年率12.5%で成長させ、2027年3月期に11,100百万円の売上規模を目指す。

(2) 事業用賃料保証
事業用賃料保証では、不安定な経済環境が続くなか、ニーズが拡大している。同社は、「業界No.1の店舗網」、「事業用に特化した与信審査・営業・債権管理」、「大型・投資物件の開拓」、「人財育成・戦略的配置」により業界No.1を目指す。これまでは中小店舗・事務所を対象としてきたが、大型オフィス・大型商業施設に積極展開する考えで伸びしろは大きい。事業用賃料保証業界の市場成長率は年14%程度(同社推定)だが、同社においては年率17.3%で成長させ、2027年3月期に5,200百万円の売上規模を目指す。

(3) 育成事業:医療費保証
医療費保証市場は、黎明期であるものの、潜在市場規模1,000億円程度とポテンシャルは大きい。2020年の民法改正や医療機関の人手不足などが市場成長のドライバーと考えられる。有望なプロダクトは、同社が独自に開発した医療機関に対する「入院費等未収金保証サービス」である。本事業を年率30.1%で成長させ、2027年3月期に220百万円の売上規模を目指す。

(4) 育成事業:不動産関連事業(あすみらい)
不動産関連事業では、子会社あすみらいが外国人向け不動産仲介、リノベーション再販による成長を計画する。あすみらいの強みは、外国人スタッフ、マンスリーマンション運営、同社とのシナジーなどである。本事業を年率7.2%で成長させ、2027年3月期に550百万円の売上規模を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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