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【注目トピックス 日本株】ワンプラ Research Memo(3):2024年8月期は、新規開発進捗で投資拡大も各利益が大幅増

*11:03JST ワンプラ Research Memo(3):2024年8月期は、新規開発進捗で投資拡大も各利益が大幅増
■ワンダープラネット<4199>の業績動向

1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の業績は、売上高が2,449百万円(前期比29.3%減)、営業利益が121百万円(同142.9%増)、経常利益が113百万円(同301.2%増)、当期純利益が92百万円(前期は236百万円の損失)となった。この増益には、主要タイトル「クラッシュフィーバー」の9周年記念キャンペーン等が好調に推移したことが大きく寄与した。また、新規タイトル開発については、開発売上高が堅調に推移したほか、開発進捗に伴う費用増を適切にコントロールし増加幅を抑制した。2024年6月にはゲームフリークとの共同開発タイトル「パンドランド」をリリースしたが、投資対効果の調整、ゲーム内運営や広告手法の改善を進めており、投資先行による損失幅が縮小する方向へ向かっている。損益が安定してくればプロモーションによるユーザー獲得に力を入れる方針で、今後の業績への寄与が期待される。従業員数は2024年8月期末で146名と事業運営に適した規模を維持しており、組織体制の効率化も進めている。

営業利益が前期比で大幅増となった要因には、徹底的なコストコントロールがある。2022年8月期に発生した大幅な損失を受けて、2023年8月期においてはすべてのコストを見直し、筋肉質な経営体制を築いた。その効果が2024年8月期にも引き続き現れた。また、共同事業で運営しているタイトルについては、中長期での累計収益機会の確保を意識した座組としており、リスクを抑えつつ安定的な収益を確保した。これにより、新規タイトルの開発を進捗しながら黒字を確保した。2024年9月には損失の状況が続いていた「アリスフィクション」のサービスを終了したほか、ブロックチェーンゲーム事業については、2024年7月にGame Changer (SGP) Pte. Ltd.との共同事業展開を終了した。
針だ。有力な他社IPとの連携による安定的なヒットタイトルの創出と、自社開発による高収益タイトルの創出の両輪により、売上はさらに拡大するものと弊社では見ている。

2. 財務状況
2024年8月期末の流動資産は1,830百万円となり、前期末比168百万円増加した。これは主に、売掛金が286百万円減少したものの、現金及び預金が300百万円、仕掛品が84百万円増加したことによる。固定資産は315百万円となり、同83百万円減少した。これは主に、運営権が70百万円減少したことや、繰延税金資産が17百万円減少したことによる。この結果、総資産は2,146百万円となり、同84百万円増加した。なお、同社の会計処理においては、タイトルの新規開発費用をソフトウエア資産計上していないため、将来の減損リスクが低減されている特徴がある。

流動負債は963百万円となり、前期末比47百万円減少した。これは主に、未払金が155百万円増加したものの、未払消費税等の減少等によりその他の流動負債が120百万円、1年内返済予定の社債が62百万円減少したことによる。固定負債は445百万円となり、同24百万円増加した。これは、1年内返済予定の社債への振替により社債が196百万円減少したものの、中長期的な事業成長に向けた必要資金を確保することを目的とした資金調達を実施したことにより、長期借入金が220百万円増加したことによる。この結果、負債合計は1,409百万円となり、同22百万円減少した。なお、2024年8月に現在の事業戦略の実現に集中する目的で500百万円の借入を実施した。今後も、資本コストや市場環境を勘案しつつ、借入による運転資金の確保を検討していく方針だ。

純資産は736百万円となり、同107百万円増加した。これは、繰越損失が92百万円減少したことや、新株予約権が12百万円増加したことによる。なお、キャッシュ・フローにおいては、営業黒字や借入の実施を背景として、すべてのキャッシュ・フロー項目において改善が見られた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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