*08:37JST 米中協議進展を受けて買い優勢の展開に
12日の日本株市場は、買い先行で始まることになりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが119.07ドル安、ナスダックは0.78ポイント高だった。英国との通商協定合意を受け、さらなる協議進展への期待から買い先行で始まった。ただし、10日からの米中協議を控えるなか、持ち高調整の売りから下落に転じた。シカゴ日経225先物は
大阪比50円安の37470円。円相場は1ドル=145円80銭台で推移している。
米国と中国は10日からスイスで貿易問題を巡る初の閣僚級協議を終え、中国の何立峰副首相は11日、米中が貿易協議の枠組みを設置することで合意したと明らかにした。12日に米中共同声明を発表するようである。協議が物別れに終われば、米中摩擦への警戒が再び高まる可能性があっただけに、協議進展を受けて初動反応となる東京市場は買いが先行することになりそうだ。
日経225先物はナイトセッションで一時37670円まで買われる場面もみられたが、その後は200日線(37600円)に上値を抑えられる形となり37460円で終えていた。米中協議での進展を評価した動きが見込まれるなか、200日線突破が意識されるほか、ショートカバーが強まりやすいと考えられ、インデックスに絡んだ先物主導での上昇が意識されそうだ。為替市場では円相場が一時1ドル=146円台と円安に振れて推移していることも追い風になるだろう。
日経平均株価は先週末の上昇で75日線(37095円)を上抜け、3月27日以来の37500円を回復した。次のターゲットとして200日線が位置する37938円のほか、3月26日の戻り高値38220.69円が射程に入ってきた。初動反応として買いが一巡した後は、週明けの米国市場の動向を見極めたいとする様子見姿勢が強まる可能性はありそうだが、売り方の買い戻しの動きが強まりやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。
決算発表がピークを迎えるため、発表を控えている銘柄については積極的な売買は手控えられそうだが、決算を通過した銘柄への資金流入が期待される。なお、9日の引け後に決算を発表したところでは、東急不HD<3289>、Jパワー<9513>、西日本FH
<7189>、日ハム<2282>、丸一鋼管<5463>、西鉄<9031>、日空ビル<9706>、オークマ<
6103>、エクシオG<1951>、五洋建<1893>などが注目されよう。
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