*14:32JST 米国株式市場見通し:主要企業の決算発表に関心は集中する方向へ
来週は、重要な経済指標の発表が乏しく、29-30日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を控えたブラックアウト期間にも入る。一段と本格化する主要企業の4-6月期決算発表に関心が集中することになろう。アルファベットは、決算内容次第で指数へのインパクトも想定されるほか、データセンターなどへの設備投資動向なども注目される。注目度が高まりやすい半導体関連では、テキサス・インスツルメンツ、インテルなどが発表予定で、欧州でもSTマイクロの決算が予定されている。ほか、自動車関税の影響がGM決算にどのような影響を及ぼしているか、電気自動車(EV)市場の先行きを占う上でテスラの決算にも関心が向かおう。
今週発表されたCPIや生産者物価指数(PPI)、さらには輸入物価指数などのインフレ指標を受けて、関税による過度なインフレ懸念は後退する方向となっている。また、小売売上高の上振れによって、目先の個人消費に関しても警戒感は薄れつつあるようだ。現状では、関税によるコスト増を海外企業が負担している様子がうかがえ、米国経済や株式市場にとってはポジティブな状況といえよう。ただ、今後、医薬品関税の発動が予定されるほか、関税交渉の進展がスムーズに進まない状況が長引けば、輸入品価格が大幅に上昇していく余地は残る。引き続き、関税政策に対するトランプ大統領の発言などはリスク要因として意識されよう。
経済指標は、23日に6月中古住宅販売件数、24日に7月製造業PMI、7月サービス業PMI、6月新築住宅販売件数、新規失業保険申請件数、25日に6月耐久財受注などが予定されている。
主要企業の決算は、21日にベライゾン・コミュニケーションズ、22日にDRホートン、ゼネラル・モーターズ、ハリバートン、コカ・コーラ、MSCI、テキサス・インスルツメンツ、RTX、フィリップ・モリス、レイセオンテクノロジーズ、ロッキード・マーチン、23日にボストン・サイエンティフィック、CMEグループ、アルファベット、IBM、ネクステラ・エナジー、サービス・ナウ、AT&T、テスラ、24日にアメリカン・エアラインズ、ダウ、ハネウェル・インターナショナル、インテル、アメリカン航空、サウスウエスト航空、ニューモント、ユニオン・パシフィック、ブラックストーン、ナスダックなどが予定されている。
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