*08:31JST 押し目待ち狙いの買い意欲は強そう
3日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まりそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。2日の米国市場は、NYダウが185ドル高、ナスダックは137ポイント高だった。暗号資産(ビットコイン)が上昇したことが投資家心理の改善につながった。トランプ米大統領が次期連邦準備理事会(FRB)議長候補を来年初旬に指名するとし、ハセット国家経済会議(NEC)委員長に言及したため、積極的な利下げ期待から終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比285円高の49555円。円相場は1ドル=155円80銭台で推移している。
シカゴ日経225先物清算値にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで49740円まで買われた後に49280円まで上げ幅を縮める場面もみられた。ただし、ボリンジャーバンドの-1σ(49240円)水準が支持線として意識されており、終盤にかけて切り返している。同バンドでの底堅さがみられるなか、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。
米国ではハイテク株の一角が買われており、フィラデルフィア半導体(SOX)指数は1.8%の上昇となった。商いが細ってきていることで積極的な上値追いの流れは期待しにくいところではあるが、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引することが期待されそうだ。また、米国同様、ビットコインが上昇したことは投資家のセンチメント改善につながると考えられ、不安定な値動きが続いている中小型株へのリバウンドも意識されてきそうだ。
昨日の日経平均株価は買い一巡後は下落に転じる場面もみられたが、-1σ水準での底堅さがみられていた。先物主導の展開になりそうであるが、まずは前日の高値水準を上回ってくるかが注目される。前日の高値49636円を突破してくるようだと、1日の下落部分を埋めてくる展開が意識されてくる可能性はあるだろう。また、為替市場では円相場が1ドル=155円台後半で推移しており、足元での日銀総裁発言を受けた利上げ観測からの需給調整は一巡したとみておきたい。
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