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【注目トピックス 市況・概況】国内株式市場見通し:トランプ政権の混迷が押し目買い好機に向かわせるか

2017年5月20日 15:04

先週の日経平均は下落。トランプ米大統領の政治問題に関するスキャンダルが嫌気された。ドランプ米大統領は、解任したコミー連邦捜査局(FBI)長官に対し、駐米ロシア大使と対ロシア制裁について協議していたことに関連して2月に辞任したフリン国家安全保障担当補佐官に関する捜査を中止するよう要請していたことが分かった。また、ロシア外相などと共有したテロ対策情報等についても伝えられるなか、政権運営への先行き不透明感が強まった。市場は大統領弾劾となった場合の金融市場の反応について予想し始めるなか、米国市場のみならず、欧州や日本株市場も波乱含みの相場展開となった。

2万円回復目前に迫っていた日経平均は、トランプ・スキャンダルの影響から18日にはマドを空けての下落となり、5月前半以来の19500円を下回る場面をみせた。トランプ関連として注目されていた金融セクターやインフラ関連銘柄が総崩れとなったほか、円相場が一時1ドル110円台と円高に振れるなか、輸出関連などへの業績期待が後退する局面もみられた。決算発表が概ね通過し、メガバンク等にはアク抜けも期待されていただけに、ややハシゴを外された格好だった。

先週末こそ落ち着いた値動きをみせていたが、今週もトランプ政権の政治混乱リスクが和らぐのを見極める必要があるだろう。トランプ政権の混迷はある程度は市場で想定されていたことでもあり、日本市場については米国ほど大きな混乱は避けられるとみられる。とはいえ、世界最大の経済大国である米国で起きている大きな変化の影響は避けられず、日本株についても本格的なリバウンドについては、しばらく時間を要するだろう。また、トランプ政権が混迷化するなかでは大型減税などの税制改革への期待は高まりそうにないと考えられる。さらに、日経平均は今回の下落によって、高値圏でのもち合いを下放れている。明確な底打ちが意識しづらいなかでは戻り待ちの売り圧力も意識されやすく、次第にこう着感の強い相場展開が続くことになりそうだ。FBIのコミー前長官は、30日以降に上院情報委員会の公聴会で証言することで合意したと伝えられており、週後半に向けて手掛けづらくさせよう。

ただし、足元では北朝鮮の地政学リスクの影響のほか、決算通過後のメガバンクの動向も今ひとつだったこともあり、積極的な売買は手控えられていた感はある。そのため、もち合いを下放れたものの、それ程シコリは残っているとは考えづらく、市場参加者の多くは冷静に押し目待ちのスタンスといったところ。海外勢の買い越し基調も心理的な下支えとなるだろう。米国の政治不安で急落する場面があるとすれば、市場は押し目拾いの好機とみてくることも考えられる。

また、今週は24日に日銀の黒田総裁が講演を予定しているほか、米FOMC議事録が公表される。日本の金融緩和政策の継続に対して、米国の6月利上げ確率が依然として高い状況であれば、為替市場でのドル高/円安が意識されるほか、株式市場はリバウンドを意識させてくるだろう。その他、22日に日本の4 月の貿易統計及び日本製半導体製造装置BB レシオ、26、27日にはG7首脳会議が開催される。米半導体株を中心としたハイテクセクターの強い値動きが支援材料になっているが、先週末19日には半導体製造装置で世界最大手の米アプライドマテリアルズは、予想を上回る決算発表が好材料視されている。さらに22日のBBレシオの内容が良好となれば、ハイテク株への支援材料になることが考えられる。

なお、トランプ米大統領は19日から9日間の予定で、中東のサウジアラビア、イスラエル、ヨルダン川西岸、欧州ではバチカンなどを訪問し、G7に出席する。ロシアを巡る疑惑で逆風の中での初の外遊となり、こちらも相場の変動要因になりそうだ。


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